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 学習・思考能力を高めるための頭の使い方を提案する。認知科学、神経科学、学習理論、行動理論などの観点から、人間の脳がどのように機能するかを独自の視点で分析するとともに、学習や思考能力を上げるための物事の考え方を紹介する。

 といって筆者は医者や脳の専門家ではない。ソフトウエアの達人プログラマとして知られる人物であり、自らがプログラミングの過程で習得した脳の使い方を基にする。「プログラミングは創造性や創意工夫が必要な問題解決の作業だ」と述べ、本書の内容はプログラマ以外のどんな職種の人にも適用できると訴える。

 例えば、医者が患者の顔を見ただけで病名を当てることがあるように、人間は達人の域に達すると直感で動けるようになる。この直感の正体は、過去の経験などから瞬時にパターンマッチングしているのだという。

 タイトルの「リファクタリング」とは、プログラムの振る舞い(インタフェース)を変えずに中身の構造を改善する手法のこと。ウェットウェアは人間の思考方法だ。学習・思考能力を改善するにはウェットウェアのリファクタリング、つまり頭の中の考え方を変える必要があると説く。

リファクタリング・ウェットウェア

リファクタリング・ウェットウェア
アンディー・ハント著
武舎 広幸/武舎 るみ訳
オライリー・ジャパン発行
2940円(税込)