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  ITコストの削減策として、IT基盤の統合や運用体制の見直しが始まっている。その前提として、企業のIT基盤の中核をなすPCサーバーは、どのように調達・運用されているのか。Enterprise Platform編集が実施したアンケート調査から、システム化案件をこなすたびに、複数種のPCサーバーが企業内に増え、システムの複雑化や運用コストの増大を招いているであろう実態が、改めて明らかになった。

 Enterprise Platform編集では、企業におけるPCサーバーの調達および運用の実態を知るためにアンケート調査を実施した。今回はまず、調達の実態に関するアンケート結果を紹介する。

図1●PCサーバーの調達部署はどこか
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 最初に尋ねたのは、PCサーバーの調達部署についてである(図1)。回答が最も多かったのは、「すべてIT部門が調達する」の48%。回答企業のほぼ半数が、PCサーバーの調達窓口をIT部門に集約していることになる。

 さらに「全社用途はIT担当部門が、特定業務・利用部門用途は利用部門が調達する」が27.4%、「(PCサーバーの)金額により、一定額以上はIT担当部門が、それ以外は利用部門が調達する」が1.0%あったので、全社共通サーバーや一定金額を超えるサーバーに限れば、回答企業の7割強がIT部門を調達窓口にしているわけだ。

 しかし逆にみれば、特定業務・利用部門用途や一定金額以下のPCサーバーは、利用部門それぞれが調達していることになる。プロジェクト型の事業推進形態が増えていることや、PCサーバーがより安価になっていることを考慮すれば、IT部門が調達に関与しないPCサーバーが増える傾向にあるのかもしれない。自由意見欄には、事実こんな声もある。

・ユーザー部門がシステムの管理・運用を実際に手がけるケースが増えている。

 また「案件ごとに都度検討する」という回答が13.1%、「すべて実際の利用部門が調達する」という回答も8.4%あった。中堅・中小企業などIT部門を持たない企業も、ここに含まれる。

案件ごとにPCサーバーを選ぶが過半数

図2●調達するPCサーバーの仕様は統一しているか
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 次に、調達する.PCサーバーの仕様(メーカー、シリーズなど)を社内で統一しているかどうかを聞いた。最も多かったのは、「案件に合わせて最適な仕様の製品を調達している」の53.0%で、過半数を占めた(図2)。また標準仕様はあるものの、「利用部門(事業部など)単位に標準仕様を決めている」という回答が8.6%あった。

 これに対し、「全社で標準仕様を決めている」は20.4%、「全社基準を複数設定し、案件ごとに選択している」も15.3%で、PCサーバーの全社統一基準を持つ企業は、4割弱にとどまった。

 調達担当部門と仕様の選定に対する回答を並べてみると、調達業務そのものはIT部門に集約されつつあるものの、実際に調達するPCサーバーの仕様については、システム化案件ごとにそのつど選定するというスタイルが一般的といえそうだ。

 こうした背景の一つに、PCサーバーのコモディティ化が挙げられる。「同じプロセサを搭載し、スペックも大差なく、同じOSが利用できるのだから、ハードはどこの製品でもよく、安価なほどよい」といった考え方である。自由意見欄では、次のような声がある。

・よほど限定された仕様でもない限り、どのサーバーを選んで特に問題はない。ただ選定の根拠もないため、価格のみで選んでいる面がある。

・最近は、PCサーバーの意味あいがハードウエアよりも、OSやミドルウエアに依存するところが多いため、ソフトの選定に時間をかけている。