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「PCさえあればどこでも仕事はできる」と話すだけあって、鞄の中にはノートPCと電卓、ノートだけ。頭の中にPCを充電できるカフェの場所も入っている。
 会田がジェーアイシーに転職し、最初に担当したのが財務会計ソフト「JICNET」の販売だった。JICNETはグループ経営や内部統制といった需要を背景に現在、急成長している。だが当時はまだ開発途中といっていい段階で、説明資料やデモ環境、製品パンフレットさえなかった。

 「新しい会社で新規事業の立ち上げに参加しないか」という誘いに乗って、転職を決意した会田だった。だが完成した製品がないという状況は、予想以上につらいものだった。転職直後とはいえ、売り上げ目標はある。会田はJICNET以外にも、当時のジェーアイシーの主要事業だったエンジニア派遣の売り込みも担当し、予算達成に務めた。

 以前に勤めていたソフトメーカーでは、入社2年目で優秀な営業成績を収めていた。200人の営業担当者中、7位の成績を残し、新人ではトップだった。転職を後悔したこともあったが、このままでは引き下がれない。「実績がない製品を顧客にどう売り込めばいいのか」と会田は必死に考えた。

 思い出したのは、前職での経験。新卒で入社したこのメーカーでは、既存顧客のトラブル対応を担当していた。ベテランが敬遠しがちな厄介なトラブルも、会田は夢中で対応した。

 「当時は右も左も分からなかった。とにかく取り組むしかなかった」と会田は振り返る。さまざまなトラブルを経験するうち、顧客に納得してもらうには、解決方法をいかに分かりやすく提示するかが重要だということが分かった。

 この経験をJICNETの営業にも生かせないかと、会田は考えた。「顧客の課題をまとめ、JICNETでどう解決できるかを示せば、顧客の理解を得られるかもしれない」。

 会田は、顧客の課題に合わせてJICNETの開発コンセプトとサンプル画面を紙芝居のように見せる、独自のプレゼン資料を作成。この方法が奏功した。顧客の課題を理解していると評価され、すぐに約700の拠点を持つ大手企業の会計システムを受注できた。

=文中敬称略

会田 淳一(あいだ じゅんいち)
ジェーアイシー
JICNET本部 営業部
次長
1999年4月に上場企業向けの会計ソフトを手掛けるソフトメーカーに新卒で入社。会計ソフトの新規開拓や既存顧客向けの営業を経験する。 2002年にジェーアイシーに入社し、財務会計ソフト「JICNET」のサービス事業部の新規立ち上げに携わる。2008年11月から現職。最近は仕事後の「白ホッピー」を楽しみにしている。