PR

 今回のコラム(リレー連載)では、実際にウェブサイト構築におけるサービス・イノベーションへのアプローチについて書いてみたい。

そもそもウェブサイト構築に必要なこと

 ウェブサイトはユーザーが満足体験をし、「ありがとう」と言ってくれる、つまりファンになってくれる素晴らしいメディアだ。なぜそれが可能なのか? それは、ウェブサイトに訪れるユーザーは、何らかの目的を持ち、それはほとんどの場合に何らかの問題を抱えているからだ。

 つまりウェブサイトは、ユーザーの問題解決ツールでなければならないということになる。そして、ほとんどのユーザーが検索エンジンをスタートページとして選択していることも、忘れてはならない事実だ。

 書籍であれ、テレビであれ、既存のすべてのメディアは、ほとんどが提供する側に、情報やサービスを提供する順番は、任されていた。しかし、ウェブサイトでは、企業がトップだと主張しても、ユーザーは、検索エンジンからユーザーの意志で、その順番を決めていく。

 ユーザーの問題解決ツールであること、閲覧の順番は、ユーザーが決めること。この2点が、ほかのメディアとウェブサイトの大きな違いであることは明らかだ。要するにウェブサイトには、ほかのメディアの構築手法と明らかに違う構築手法が必要になる。

図1●ユーザーの変化(ウェブサイト閲覧の仕方)
図1●ユーザーの変化(ウェブサイト閲覧の仕方)
ウェブサイトにおいて、ユーザーに最適な情報設計(IA)をするために、旧来の設計手法とは、異なる設計手法が必要である
[画像のクリックで拡大表示]

サービスをキーにしたアプローチ

 ユーザーの閲覧を制御できなくなるということは、企業は自社の意志で、情報を押しつけることができないということになる。そこで考えなければならないのは、ユーザーの求める問題解決の手順と、必要な情報やサービスということになる。

 つまりウェブサイトを構築するための正しい手順は、サービス・イノベーションを考えるアプローチになるのではないか、と私は考えている。

(1)ユーザーとは誰なのかを見極めること
(2)ユーザーが求めるコンテンツ(情報やサービス)を正しく提供すること

 この2点がウェブサイト構築のスタートラインであり、サービス・イノベーションを考えるスタートラインであると確信している。

 そう考えると、ユーザーの問題解決を達成できるウェブサイトを構築しようと考えた企業にこそ、サービス・イノベーションという概念が必要になる。だから、これから企業のウェブサイト構築においても、サービス・イノベーションという概念が定着していくことに期待を持っている。