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by Gartner
ジャッキー・フェン VP兼ガートナーフェロー
志賀 嘉津士 リサーチディレクター

 ガートナーが毎年発表する「新規テクノロジのハイプサイクル」()は、心理的な期待(ハイプ)の度合いによって、IT業界で関心を集めている技術の成熟度や影響力を分析したものだ。

図●先進テクノロジのハイプサイクル(2009年版)
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 2009年に「過度な期待」のピーク期にあるのは、「クラウド・コンピューティング」「電子書籍リーダ」「インターネット・テレビ(「Hulu」など)」だ。「ソーシャル・ソフトウエア」と「マイクロブロギング(「Twitter」など)」はすでにピーク期を過ぎており、そう遠くない将来、幻滅期に転じるだろう。

 「Web 2.0」やクラウド、インターネット・テレビ、「仮想世界」「SOA(サービス指向アーキテクチャ)」は、5年以内にメインストリームへ躍り出る可能性がある。5年以上先の長期的な観点で見ると、「RFID」「3Dプリンティング」「コンテキスト・デリバリ・アーキテクチャ」「モバイル・ロボット」「ヒューマン・オーグメンテーション」などが、幅広い業種に革新をもたらすだろう。

クラウド・コンピューティング
 ハイプのレベルは非常に高く、どのベンダーも自社の戦略をアピールしている。これがハイプを助長している。

電子書籍リーダ
 ソニーやアマゾンの電子書籍リーダは09年に米国で非常に高い関心を集めたが、依然として固有のファイル形式とデジタル著作権管理に課題がある。価格の高さと相まって導入は頭打ちとなり、幻滅期へ突入するだろう。

マイクロブロギング
 Twitterは09年に爆発的人気を博したが、「チャネル汚染(利用者が必要としない情報が大量にあふれること)」に伴い、避けることのできない幻滅期に入りつつある。同時にマイクロブロギングは、他のチャネル(電子メール、ブログ、Wikiなど)と並列して、迅速かつスマートで馴染みやすい新しいコミュニケーション方法として、地位を確立しつつある。