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 本記事は,日経ソフトウエア2009年10月号の掲載記事を転載したものです。記事は執筆時の情報に基づいており,現在では異なる場合があります。2009年8月6日にMSDNとTechnetの会員に提供されたWindows 7製品版(ビルド番号7600)英語版に言語パックを適用して日本語対応させたものを使っています。

 米Microsoftは2009年7月22日,Windowsオペレーティング・システムの新バージョン「Windows 7」「Windows Server 2008 R2」の開発を完了したと発表した。店頭パッケージの発売は10月22日だが,同社のサービス「MSDN(Microsoft Developer Network)」や「Technet」の会員には製品版(RTM版)の配布が始まっている。いち早く製品版を試し,Windows 7の実力に迫った。

図1●Windows 7製品版(Windowsバージョン6.1,ビルド番号7600)
図1●Windows 7製品版(Windowsバージョン6.1,ビルド番号7600)
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 「Windows 7」(バージョン6.1,図1)は,2007年1月に発売されたWindows Vista(6.0)の後継となる,パソコン向けWindowsオペレーティング・システム(OS)の新版である。Vistaのサーバー版と言えるWindows Server 2008は,今回「Windows Server 2008 R2」という新版になる。表1のようなエディションがあり,パッケージの店頭販売は2009年10月22日からだが,コンピュータ・メーカー,マイクロソフトの有償サービスの会員などには順次提供が始まっている。

表1●Windows 7とWindows Server 2008 R2のエディション。米Microsoftは2009年7月22日に開発を完了し,コンピュータ・メーカーなどへの出荷を開始した。店頭販売は10月22日から
エディション 概要
Windows 7 Starter コンピュータ・メーカーへ供給される機能限定エディション
Windows 7 Home Basic 新興国市場向けエディション
Windows 7 Home Premium 個人向け基本エディション。店頭パッケージの価格は2万6800円(アップグレード価格は1万5800円)
Windows 7 Professional 企業向け。店頭パッケージの価格は3万7800円(アップグレード価格は2万5800円)
Windows 7 Ultimate 個人向けフル機能エディション。店頭パッケージの価格は3万8800円(アップグレード価格は2万6800円)
Windows 7 Enterprise 企業向けフル機能エディション。「ソフトウェア アシュアランス」(契約期間中は追加料金なしで新製品への更新できる契約)の形で購入できる
Windows Server 2008 R2 Foundation コンピュータ・メーカーへ供給される機能限定エディション。安価なサーバーにプリインストールされる。15名以下の中小企業向けで,CAL(Client Access License)を購入する必要がない
Windows Web Server 2008 R2 インターネットのWebサーバー専用。価格はボリューム・ライセンスで7万7500円,パッケージで8万5800円
Windows Server 2008 R2 Standard 基本エディション。仮想環境で実行できるOSインスタンスの数は1。ボリューム・ライセンスで14万円,パッケージ(5CAL付き)で18万8000円
Windows Server 2008 R2 Enterprise 高機能エディション。仮想環境で実行できるOSインスタンスの数は4。ボリューム・ライセンスで45万4000円,パッケージ(25CAL付き)で72万円
Windows Server 2008 R2 DataCenter 大規模システム向けエディション。仮想環境で実行できるOSインスタンスの数に制限がない。ボリューム・ライセンスで,1CPU当たり46万3000円
Windows Server 2008 R2 for Itanium-based Systems Itanium搭載の大規模システム向けエディション。仮想環境で実行できるOSインスタンスの数に制限がない。ボリューム・ライセンスで,1CPU当たり46万3000円

 Windows 7についてマイクロソフトの堂山昌司代表執行役副社長(コンシューマー&オンライン事業部担当)は「お客様の声から学ぶ」「高い品質と基本性能に注力する」姿勢から生まれた製品だと語った。VistaはWindows XP(5.1)よりも多くのハードウエア資源を必要としたため,「XPより遅い」と思われることがあった。「ユーザーアカウント制御」という新機能が(それを無効にしない限り)多くの警告ダイアログを出すことなども悪い印象を与えた。Windows 7は巻き返しを狙う新製品と言える。

 Windows Server 2008 R2は,Windows 7と同じバージョン番号を持つサーバー向け製品で,クライアント向けWindowsと異なる変化もある。(1)x86版(32ビット版)を廃してx64版とItanium版(64ビット版)のみにした,(2)対応コア数を最大64から最大256にした,(3)仮想化機能「Hyper-V」のバージョンを2.0に上げ,稼動中のサーバー仮想マシンを別のハードウエアへ移動させる「ライブ・マイグレーション」機能を付けた,などである。

 今回は,2009年8月6日にMSDNとTechnetの会員に提供されたWindows 7製品版(ビルド番号7600)英語版を使い,XPやVistaに比べてコンパクトになったのか,速くなったのかを調べた。Windows 7の英語版に言語パックを適用したものを使ったので,日本語版と必ずしも同じとは言えないが,結論としては「シェイプアップした」と言ってよさそうだ。

■変更履歴
表1で「Windows Server 2008 R2 DataCenter」の説明に誤りがありました。お詫びして訂正します。表は修正済みです。 [2009/9/30 18:38]