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シスコシステムズ 社長 兼 最高経営責任者 エザード・オーバービーク氏
シスコシステムズ 社長 兼 最高経営責任者
エザード・オーバービーク氏

 企業は単なる既存業務プロセスの自動化だけでは、グローバル規模での競争から脱落してしまう。迅速な意思決定を支援する情報共有の仕組み、すなわちコミュニケーションの変革に、CIOは着手すべきだ。

 それを支援するのが、テレプレゼンス、すなわち進化したユニファイド・コミュニケーション技術である。テレプレゼンスは、従来のビデオ会議とは別次元の、シームレスな情報共有および活用をユーザーにもたらす。

 弊社では「Cisco TelePresence 3000」を用いて、1週間に会社で5000回近いミーティングを行っている。私の場合は、早朝から米国の担当者と打ち合わせ、昼食をはさんで午後からは開発拠点のあるインド・バンガロールの担当者、という風に複数のメンバーとの打ち合わせをこなしている。詳しい技術について知りたければ、その場に、南米のエキスパートセンターから専門家を呼び寄せることも可能だ。数多くの案件の意思決定を素早く行えるようになった。

クラウド環境の基盤となるデータセンターに積極投資

 企業内の情報共有や意思決定だけでなく、企業間のコラボレーションにも、テレプレゼンスは拡大している。パートナー企業や取引先を接続する協業モデルは、新しいビジネスチャンスをもたらすためである。日本市場は“系列”というエコシステムが存在しているが、シスコシステムズのテレプレゼンスを用いることで、協業の相乗効果を飛躍的に高められる。

 エコシステムの利点は、各種アプリケーションやIT資源、そしてエキスパートの知識やノウハウに、ユーティリティベースの課金でアクセスできること。さらに、取引先との商談履歴などの文脈を保持したまま、継ぎ目なくサービスを市場に提供できるので、強力なソリューションになっている。

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 こうした仕組みを提供している技術基盤が、弊社のデータセンターである。シスコシステムズがなぜ、データセンターの新技術に積極的に投資し続けてきたかといえば、それがネットワークの延長線上にあるからだ。サーバーやクラウド関連の技術も、プラットフォームであるネットワークの一部であるととらえている。

 弊社では3年間をかけてコンピューティング・プラットフォームを統一した。このデータセンターでは、320のノードが横断的に仮想化され、あたかも1つのように動くサーバー群により、リソースが自動的にプロビジョニングされ、アプリケーションも顧客ごとにカスタマイズされて実装される。ストレージやネットワークについても然りだ。カットオーバーまでの時間は、これまでの数週間からわずか数分間に短縮。激変するビジネス環境にスピーディに追従できる。

 また、旧来のデータセンター・モデルは、業容に合わせたスケーラビリティに乏しかった。だが、われわれのデータセンターは異なる。セキュアでオープンなクラウドだ。標準的なTCP/IPインタフェースを備え、多くのサードパーティ・ベンダーと相互運用性を保っている。

 信頼性にも絶対の自信を持っている。ERPやCRMといったミッションクリティカルなシステムも、クラウド環境で運用できる。

 企業のシステム管理者は、このデータセンターを面倒な運用知識を用いずに速やかに利用できる。接続される各種デバイスやストレージは、自動で認識・設定され、1つのインタフェースで管理される。サーバーの追加や変更もドラック&ドロップで完了。コスト管理も容易だ。

より直観的な操作が可能なテレプレゼンスが登場

 既にコンシューマー・レベルでは、コミュニケーション・スタイルが大きく変化している。新しいタイプのソーシャル・メディアが続々登場し、メールを使わず、チャットでやりとりする若者も増えてきた。だが、5年後にはさらにそのスタイルは一変しているはずだ。ビデオが、ネットワークのキラーアプリケーションになっているだろう。

 たとえば、あらゆる映像メディア関係のプロトコルを認識し、デバイスを気にせず接続できるビデオ・レイヤーが登場したとする。オフィスでも移動中の車内でも難しい操作は一切必要なく、ユーザーがおかれている環境や通信手段、デバイスの変化に合わせて、最適なシステムが自動的に起動。ユーザーは、シームレスなコミュニケーションを、自然体で行えるようになる。そうなれば、もはやキーボード入力などの操作は必要なくなっているだろう。

 すでにパーソナルな情報をリッチコンテンツで提供する、シスコシステムズのメディアネットは、その実現に向かって動き始めている。例えば、テレプレゼンスを活用した動画の録画・編集・配布を支援する「Cisco TelePresence Recording Studio」(2009年秋発売予定)。すべてのCisco TelePresenceと連動し、堅牢な認証システムを用いて、機密性の高いメッセージも従来のブロードキャスト技術よりも安全に配信できる。

 最後にICTソリューションの事例として、日本のビル再開発プロジェクトについてご紹介したい。テナントをひきつけるために、ネットワークを使って、ビルをインテリジェント化した。施設の用途によってフロアの照明をリモートで調整するほか、デジタルサイネージにより顧客に最適な情報を提供できる。CRE(企業不動産)戦略の観点からも着目される。

 今後も、顧客ニーズを先取りしたシスコシステムズのイノベーションに期待していただきたい。