PR
【第3問】
 SaaSは「Software as a Service」の略で,インターネット経由でアプリケーションの機能を利用できるようにするサービスを指します。では,PaaSとは何の略でしょうか。
【選択肢】正解
A  Publication as a Service  
B  Platform as a Service
C  Phone as a Service  

正解は選択肢Bです。

 SaaSはCRMやグループウエア,メール,オフィス・ソフトなどのアプリケーションをインターネット経由で使えるようにするサービスです。それに対してPaaS(Platform as a Service)が提供するのは,OSやミドルウエアなどのシステム基盤です。PaaSベンダーが運用するデータセンターで稼働するOSやミドルウエア上に,ユーザー自身がアプリケーションを開発して利用できるようにするのです。

 米セールスフォース・ドットコムが提供する「Salesforce.com」はSaaSで,同社が提供する「Force.com」は PaaSです。Force.com上でCRMソフトウエアを開発し,Salesforce.comと競合するSaaSを提供することが可能になります。

 PaaSにはほかに,米グーグルの「Google App Engine」や米マイクロソフトが11月に開始する「Windows Azure」などがあります。ECサイトや検索サービスなどのWebサイトを運用してきたITベンダーが,自社のシステム基盤を公開してサービスとして提供するケースが多いようです。このため,独自技術が前提となることがあります。例えば,Google App Engineの場合,DBMSとしてグーグル独自の「BigTable」を使う必要があります。これに対してマイクロソフトはWindows Azureと同時にRDBサービス「SQL Azure」を提供。既存のSQL Serverと同様な技術でクラウドを利用できることをアピールしています。




【第4問】
 米国のホワイトハウスは今年3月,オバマ大統領が市民からの質問に答える公開市民集会のWebサイトを,あるクラウドサービス上で開発・運用しています。そのクラウドサービスは次のどれでしょうか。
【選択肢】正解
A  マイクロソフトの「Windows Azure」  
B  アマゾンの「EC2」  
C  グーグルの「App Engine」

正解は選択肢Cです。

 ホワイトハウスは,グーグルの「App Engine」を使って同システムを開発しました。このシステムの特徴は,必要な処理能力の見積もり,すなわち「キャパシティ・プランニング」が非常に難しかったことです。オバマ大統領と「対話」するために,一般市民からどれだけの質問が寄せられるか,予測するのは非常に困難でした。

 そこでホワイトハウスが目を付けたのはApp Engineでした。App Engineの特徴は,処理負荷に応じて処理能力が自動的に拡張することです。市民からの投稿件数は2日間で合計360万件,利用者からのアクセス数は毎秒700件に上りました。処理件数の規模だけを見れば,東京証券取引所の売買システムに匹敵する膨大な量です。それでもApp Engineは,大量の処理要求を難なくさばきました。