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関係者の声から見える転落要因

 米国の連邦破産法を申請し、2009年7月10日に優良資産を新会社へ譲渡する手続きを終えたゼネラル・モーターズ(GM)。3月にCEO(最高経営責任者)を辞任したリチャード・ワゴナー氏から製造現場担当者に至る多様な関係者を取材して転落の原因を探ったのが本書だ。

 通読して分かるのは、経営方針を「変えない」ことがいかに悪影響を及ぼすかということ。にもかかわらず、方針を変更するのはいかに難しいかということだ。経営陣が従来の方針に固執したGMは、現場の一部がトヨタ生産方式の長所に気づいてから現場の大部分に浸透させるまでに、20年の期間を要した。国内企業にとっても他人事とは言えない問題ではないか。

GMの言い分

GMの言い分
ウィリアム・J・ホルスタイン著
グリーン 裕美訳
PHP研究所発行
2100円(税込)