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関係性の問題をさばいてこそ成果を生み出せる

 「ハイパフォーマー」という言葉が近年よく聞かれるようになった。その字面からは、卓越した論理性や高度な専門知識を武器に、経営課題を解決するスーパービジネスパーソンというイメージを抱きがちだ。しかし現実に多くのリーダーが仕事で直面するのは、部下や上司、取引先といった他者との関係性に起因した泥臭い問題だ。表面的なコミュニケーションスキルでそれらを取り繕うのではなく、問題の深部に踏み込んで解決するためのスキルを解説するのが本著だ。

 仕事で生じる問題を19の事例で提示し、「パワーバランス把握力」「検証力」などそれぞれに有効なスキルを紹介していくが、その組み合わせには意外なものも多い。例えば「帰宅時間の遅い部下を早く帰らせたい」という課題に対して提示されるスキルは、タイムマネジメントなどではなく、「イシュー(課題)特定力」だ。「帰宅時間が遅い」という表層的なファクトから、「部下が完璧主義である」「上司と部下の間で何が『完璧』かのレベルについて合意が取れていない」といった本質的なイシューを抽出することが必要と説く。さらにその力を養うために日常生活で留意すべきことにまで踏み込んでいる。

「ハイパフォーマーの問題解決力」を極める

「ハイパフォーマーの問題解決力」を極める
池上 孝一/小島 美佳著
ファーストプレス発行
1890円(税込)