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竹島 友理 氏
エディフィストラーニング
ラーニングソリューション部
竹島 友理 氏

 インストラクタの仕事は,民間の教育会社や企業内の研修部門で,ITやヒューマンスキルなどを教えることである。

 エディフィストラーニング(キヤノンマーケティングジャパンの買収にともないNRIラーニングネットワークから社名変更)に所属する竹島 友理氏は,NRIラーニング時代にマイクロソフト認定トレーナーに与えられる数々の賞を獲得した,グループウエア「Exchange Server」のトレーナー第一人者である。

 「1998年と99年に,Microsoft Universityの優秀トレーナー賞を受賞したことが大きな自信になりました」と,竹島氏は自身のキャリアを振り返る。99年にはマイクロソフトが主催する開発者向けイベントTechEdにおいて,女性として初めてセッションスピーカーを務め,その後も毎年登壇している。

 2005年からはMicrosoft MVP(Most Valuable Professional)にも選ばれている。MVPとは,マイクロソフトの製品やテクノロジに関する知識や経験を持ち,ユーザーにその能力を提供している個人を表彰するアワード。竹島氏は,世界で3000人ほどが認定される精鋭の中の一人だ。

一人ひとりのペースに合わせ講義を進める

 インストラクタの仕事をしていくうえで重要なことは何か。

 「第一に,受講者の立場でものごとを考えること」と竹島氏は切り出す。講習に参加する受講者は多いときは30人以上になり,その一人ひとりで求めているものは違う。「テキストのページを繰るスピードやペンの運び方といった動作から,受講者の求めているものや心理状態を把握し,それぞれに応じた答えを返してあげる柔軟性が求められます」と,竹島氏は柔和に語る。

 2つめの秘訣は,「自分が担当する製品をとにかく好きになること」(竹島氏)という。同氏の場合,新しい製品が出ると,まず資料を読みあさって全体の概略をつかむ。それから新機能を網羅的に使ってみて,体で覚えてしまうという。「自分がその製品になったつもりで,次にどんな動きをするかを予想できるようになれば本物」と笑う。

 3つめには,「いろんな切り口で,一つのことを見ること」を挙げる。講習によっては1日に150ページものテキストをこなす必要があり,受講者は何をやったかわからずに終わってしまうことさえあるという。そこで竹島氏は,講習の冒頭でまずテクノロジの全体像を示し,次に重要なポイントを押さえ,さらに詳細なパラメータについて解説するという3段階のステップを踏むことにしている。受講者の理解度を高めるために情報をどう整理するか,どう見せるか――その切り口こそ,インストラクタとしての手腕が問われる場面なのである。

 「以前,受講者の一人に『講習中,次々に疑問が浮かんでくるのだが,浮かんだそばから疑問が氷解していくのが面白い』との声をいただき,狙い通りなので本当にうれしかった」という竹島氏は,理解する喜びを受講者と分かち合うことに,最高のやりがいを感じているようだ。

お仕事解説:インストラクタ(ITを教える場合)

ベンダー資格にパスすることが近道

 ITやヒューマンスキルなど,自分の専門分野を分かりやすく教えるのがインストラクタである。教えるだけでなく,研修の企画,カリキュラムやコース,教材の作成まで行う場合もある。ITベンダーは自社製品やテクノロジに関するインストラクタの認定制度を設けているケースが多い。ITを教えるインストラクタの場合,これにパスすることが近道になる。一般に,ベンダー系の認定資格は永久的ではなく,新製品が出るたびに試験があり,常に最新テクノロジにキャッチアップする努力が求められる。

必要なスキル

  • テクノロジに対する知識
    専門分野以外にも幅広くテクノロジに興味を持ち,知識の幅を広げる必要がある。
  • プレゼンテーション能力
    単に話し方がうまいということではなく,受講者にとって理解しやすいホワイトボードの使い方や,講義の間に入れるデモンストレーションの組み入れ方など,トータルなプレゼン力を磨く必要がある。
  • 自分の講義スタイルを追求する力
    講義の組み立て,資料(文章)の構成などを,より良いものへと改善するためにはどうすればいいかを常に考えなければならない。