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 携帯電話向けの対話型エージェントサービス「CLON(クロン)」を展開するCLON Lab。コンシェルジュ(世話役)サービスが注目を集める中、同社の中山小百合社長は、人の感情に触れられるインタフェースで攻勢をかける。同社サービスの強みや、設立の経緯などを聞いた。(聞き手は島田 昇=日経コンピュータ)

CLONとはどのようなサービスか。

 「クロン」と呼ぶエージェントが、利用者の質問に答えたり言葉を覚えたりしながら進化する過程を楽しむエンターテインメントサービスだ。クロンは利用者と“対話”することで、利用者のし好や行動特性を学習し、その利用者のための情報を提供する。CGM(消費者生成メディア)であるユーザー参加型仮想空間も提供する。基本的には消費者向けサービスだが、2009年からは法人向けに、企業が消費者とコミュニケーションしたり需要を把握したりするためのサービスも用意している。

 サービスを開始してから1年が経過したが、競合といえるサービスは私が知る限り存在しない。これまでに、広告などを使わずに150万人の利用者を集め、ノウハウやデータを十二分に蓄積できた。中高生の利用者が多く、利用者属性に多少の偏りはあるが、非常に魅力的な事例ができたと考えている。事例をさらに増やすために、利用者の幅を広げるとともに、提供する情報の質を向上させていきたい。

エージェントサービスは最近、様々な事業者が注目している。強みはどこにあるのか。

 CLONは、AI(人工知能)でもなければライフログ(利用者のネット上の言動などの記録)を軸とした単なる情報提供サービスでもない。目指しているのは、「いかに人のコミュニケーションに近づけるか」である。

人の対話は完璧だけじゃない

 確かに、クロンを実現するために最新テクノロジーを用いている。利用者の会話を自然にみせるための「人口対話エンジン」や、会話要素を特定する「類似文章解析エンジン」、利用者の行動履歴から自動で日記を生成する「学習型CGM自動生成エンジン」などだ。これらは、大手企業の研究所などが開発している対話エンジンなどにも勝る実用性を持っていると自負している。

 しかし、こうしたテクノロジーやデータに基づくシステムだけでは駄目だ。「利用者の使いやすさ」をとことん追求したインタフェースが不可欠である。つまり、システムとインタフェースの両方を利用者に近づけなければ、多くの利用者には受け入れられないということだ。これら二つの軸で、人のコミュニケーションに迫ろうとしているサービスは、ほかにないだろう。

 人は理路整然としたものだけではなく、どこかで理論だけではないエモーショナルな部分を併せ持っている。例えば、会話の最中に、相手が話す言葉を聞き取れなかったり意味を取り違えたりすることが当然ある。そのときは、「ごめん」と誤ったり、おかしくて笑ってしまったりするのではないだろうか。にもかかわらず、エージェントに完璧さを求めるシステムが少なくない。人の対話において、完璧を求めることはむしろ不自然なのだ。

 こうしたエモーショナルな部分も含め、CLONでは人と人のコミュニケーションに近づけていくことを目標にしている。

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