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写真1●マーニー代表取締役の橋元龍二氏
写真1●マーニー代表取締役の橋元龍二氏
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 マーニーのデータセンターに,顧客は入ることができない。もっというなら,同社の代表取締役である橋元龍二氏(写真1)ですら入れない。もちろん,どこにあるかは知っている。しかし,それ以上の情報や権限を自ら望まないのだという。

 「私自身が経験したことだが,データセンターといってもセキュリティ管理は意外にいい加減だ。外部の人間が出入りできるなら,そこにはかなりのリスクが潜んでいる。最も高いセキュリティ・レベルを確保しようと思ったら,最小限の関係者にしか情報を知らせず,データセンター内にも出入りさせないのが一番。そこで,当社のサーバーにアクセスできるのは,直接指名する4,5名のオペレータだけに絞ることにした」(橋元氏)。

 マーニーが展開するのは,レンタル・サーバーいわゆるホスティングのサービスである。ラックを用意して顧客のサーバーを預かるハウジングのサービスは実施していない。データセンターに顧客を入れないというルールは,ホスティング専業だからこそ実施できる。

Webならではのサービスを展開してきた

 同社は,2001年に共用/専有サーバーによるホスティング・サービスおよびWebシステム開発を中心にビジネスを立ち上げた。その後,橋元氏は「インターネットは,ファイル・サーバーのように利用される」と予測。ユーザーにとってそのインタフェースはグループウエアだとして,ASPサービスを展開した。

 さらに2003年からはWebDAVプロトコルをベースにしたデータ・ストレージ・サービス「GigaRage」を,2009年からWeb画像の高速・高精細ズームを可能にする「WebZoom」を展開。同社を利用する顧客にとってマーニーは,データセンター事業者というよりは,こうしたWeb上のでさまざまなサービスを提供している事業者として映る。

知らぬうちに専用サーバー環境,ということも

 データセンターに顧客を入れず,サーバー環境もネットワークも同社が引き受けるというスタンスだけに,安定稼働のための運用管理には力を注いでいる。常にアプリケーションのパフォーマンスには気を配り,メモリーなどの増設には早めに動くという。

 さらに興味深いことに,共用サーバーの顧客でも,急にアクセスが伸びるなど大きな変化があったときは,同社の判断で顧客に通知することなく専用サーバーの環境に移すという。それが他の顧客が利用するシステムを守るための最善の手段と考えるからだ。もちろん,専用サーバー環境に移行しても顧客に利用プランの変更を迫ることはない。あくまで同社の判断だからだ。

 あるとき,同社のホスティング・サービスを利用している世界的に有名な顧客のサーバーに膨大なスパム・メールが押し寄せたことがあった。マーニーではそれを回避するため,スパム・メールをフィルタリングする専用のサーバーを別に構築したが,そのコストを顧客に要求することはしなかったという。

 また,同社のホスティング・サービスでは,共有サーバーの利用で1アカウント当たり150Gバイトというディスク容量が使える。サービスをスタートさせた当初は50Gバイトだったが,ハードウエア性能の向上に合わせて,価格を上げることなく自発的に増量してきたという。顧客が長期利用できるよう便宜を図ることが,結果的に同社の収益安定につながるからだ。

ワンモア・ポイント
 同社では,ITエンジニアのスキルセットを統一するため,利用するサーバーのモデルを絞っている。しかも,そのスペックを常にその時点で最高レベルからスタンダードまでのグレードに保つ。ハードウエアは古くなると,パーツやメンテナンスのコストが高くつくというのが橋元氏の持論で,普及品になったと思ったら次々入れ替える。したがって,同社のサーバーのスペックは常に高い。「顧客に“当社のシステムには過ぎたスペック”といわれることもあるが,全体最適を考えればこれが最も合理的だ」(橋元氏)。

基本情報
●名称:T-WEB SERVER
●場所:長野県長野市
●最寄り駅:非公開
●料金:ホスティングの共用サーバー月額1万5000円~(税別,容量150Gバイト)