PR

できる限り客観的な進行役に徹する

小谷 これでよし、っと

浅田 こんにちは。プロジェクトレビューの準備はどう?

 小谷さんが顔を上げると、シックスシグマ革新部の浅田さんが立っていた。

浅田 村上さんに用があってね。ちょっと寄ってみたけれど迷惑だった?

小谷 いえ。さきほど部長にレビュー内容を確認してもらったところです

浅田 さすが、やることが速いね。そのプレゼン用資料はメールしてくれるかい? 前もって目を通したいんだ

小谷 了解しました

浅田 おや、“ファシリテーション”のページなんか開いて調べごと(図2)? なんなら、研修でやった“ファシリテータリハーサル演習”をもう一度やろうか

図2●ファシリテータの基本動作
[画像のクリックで拡大表示]

小谷 えっ、あれは勘弁してください。模擬会議を撮ったビデオでは「あ~」とか「ええと」ばかり言ってる自分を見て、つくづく準備不足がたたることを思い知らされたんですから。逆に、浅田さんに事前準備や立ち居振る舞いのコツなどを説明してもらえましたけど。笑顔やアイコンタクトがこれほど会議の流れを左右するものとは思いもしませんでした

浅田 村上さんにファシリテータを頼まれたのも、研修の成果かな

小谷 ご存じだったんですか。今、その準備をしてたところです。ファシリテータの基本は準備ですから

浅田 いい心がけだ。でもリハーサル演習のビデオ撮影じゃないが、ファシリテータの基本動作も身に付いたものでないと効果はでないよ。練習だけでなく、場数を踏む必要もある

小谷 でも、チームミーティングでは、テキストの通りに進めたらずいぶん、うまくいきました。多少強引な面はありましたけど

浅田 ファシリテータの役目は会議を時間内で結論に導くことだから、多少の無理は仕方ない。ただし、できる限り客観的な進行役に徹したほうが参加者のコンセンサスは得やすい。有能なファシリテータは、事前に職場の人間関係まで調べるともいう。参加者をコントロールするには、職場内の政治的な力関係だって無視できないからね

小谷 そういう意味ではウチの職場は大丈夫です。部門業務のミッションもはっきりしてるし、部長の部員に対する理解も十分です

浅田 そのとおり。シックスシグマでは、ファシリテーションのようなツールを日常の職場会議に取り入れていくことが重要なんだ。村上部長も、シックスシグマを前向きに考えてくれてる証拠だよ。小谷さんが身に付けたツールや考え方を社内にどんどん広めてくれれば、僕はトレーナー冥利に尽きるな