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 携帯電話の通信技術は進化が目覚しい。W-CDMAやCDMA2000といった第3世代携帯電話(3G)のサービスが始まったのは2001年のこと。その後1~2年ごとに速度を上げ,現在では「3.5G」と呼ばれる「HSUPA」や「1xEV-DO Rev.A」が実用化されている。さらに2010年になると「3.9G」に位置付けられる「LTE」による下り最大100Mビット/秒程度のサービスが始まる。このような技術の進化をフォローしていくのは大変だ。

 本書は,そのような携帯電話の通信技術を,現在使われている3Gからまもなく使われることになる3.9Gまでを中心にまとめている。携帯電話の無線技術だけでなく,データ通信用の有線バックボーンである「パケット・コア」や,次世代PHS技術の「XGP」についても解説する。網羅性を意識した構成だ。

 本書の執筆者はメーカーや通信事業者の技術者だが,数式は一切使っていない,初心者を意識した構成だ。解説する技術がもともと難しいため,すらすらと読めるわけではないが,専門書に比べれば理解しやすい。本書を読んでシステムを設計したり構築したりすることはできないが,全体像をつかみながら,それぞれの技術の概要を理解するのに役に立つ。

HSPA+/LTE/SAE教科書

HSPA+/LTE/SAE教科書
服部 武/藤岡 雅宣編著
インプレスR&D発行
4935円(税込)