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 NTTデータが、システム構築プロジェクトの上流工程で活用する方法論や作業支援ツールの標準を2008年12月に定めた。超上流に当たる業務改革プランの立案や、機能/非機能要件などの要件定義といった四つのフェーズについて、活用すべき方法論や成果物を作成するための支援ツールを規定した。

 同社は2009年4月以降に着手するプロジェクトで、今回定めた方法論/支援ツールを原則適用する。既に中期経営計画で掲げている「SIerから業務変革パートナーへの転身」を目指す。

 「新たな方法論や支援ツールの適用によって、上流工程での手戻りを減らし、システム構築作業のスピードを高める」。NTTデータの小橋哲郎技術開発本部ソフトウェア工学推進センタ部長は、今回の取り組みの目的を語る。

 同社は、コンサルティング事業の強化も狙う。「標準化した方法論で成果物を作れる体制が整えば、開発作業を請け負うかどうかにかかわらず、上流工程だけを切り出したコンサルティングサービスの競争力を高めることができる」(小橋部長)。

 NTTデータが定めた方法論/設計支援ツールは8種類ある()。現場のコンサルタントやエンジニアが我流で進めてしまいやすい「業務改革プランの立案」では、三つの方法論の利用を義務付ける。

図●NTTデータの上流工程の品質向上に関する主な取り組み
図●NTTデータの上流工程の品質向上に関する主な取り組み

 中でも目を引くのが、現行業務の課題を分析するための方法論「BABOK(Business Analysis Body of Knowledge)」だ。これは、カナダの独立非営利団体「IIBA」がまとめた業務コンサルティング向けの知識体系である。

 「ビジネス面の要求を分析する手法として、世界で注目されている」(原山太郎技術開発本部ソフトウェア工学推進センタシニアスペシャリスト)ことから採用した。

 NTTデータが独自にまとめた方法論もいくつかある。EA(エンタープライズ・アーキテクチャ)に基づいて構想をまとめるための「ITグランドデザイン」や、既存システムの活用率や導入効果を定量的に算出する手法をまとめた「BICLAVIS」である。

 システムのあるべき姿を決めるための方法論もある。「MOYA」だ。これを使えば、「システム化の目的を明確にしたり、最適な業務プロセスを決めることができる」(小橋部長)と言う。