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本当にPMOにしかできないことか?

 筆者からみれば,これはPMOの仕事でもなんでもありません。上記の例で言えば,PMOの仕事は徹底的に自動化して生産性を上げ,誰でも同じ準備ができるようにすることなのです。理想を言えば,マクロのボタンを一押しすれば,進捗報告に関するすべての資料が取りまとめられ,必要な部数が印刷される状態です。「ボタン一押し」は言い過ぎかもしれませんが,実際にルーティン作業を自動化した結果,半日かかっていた作業は1時間もかからずに完了できるようになりました。次のページに,進捗会議資料の自動作成例をまとめました。参考にしてください。

 進捗管理資料の準備は,PMOとしての重要な仕事には変わりありません。しかし,進捗について言えば,PMOとしての存在意義は決してきれいに進捗資料を一式印刷することではありません。「PMO以外の人間でもできる仕事を極力減らすこと」です。例えば,進捗報告に記載された問題を一緒に解決していくことなど,「PMOにしかできない価値を提供すること」にあるはずです。

ツールを部品化して蓄積する

 ツールを作成して自動化する際に気をつけたいポイントは,「ツールを作ること自体を省力化すること」です。例えば,「他のプロジェクトで利用している便利なツールはないか?」「過去に作ったツールは再利用できないか?」など,極力ツールを作る時間を短くし,ツールを作ること自体が目的化しないように注意しなければなりません。そのためにも,プログラムマネジメントオフィスや標準化推進などの組織が,現場のプロジェクトと連携して様々なツールを収集・部品化し,プロジェクトに公開するなどの取り組みがあると望ましいでしょう。

 自戒の意味も込めて言えば,ルーティン業務で一杯いっぱいになり,周囲から「PMOは一体何をやっているのか分からない組織だ」と言われないようにしなければなりません。そのためには,「PMOとして提供できる価値は何なのか」を常に問いかけて仕事をしていきたいものです。