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 「相手の言動・所有物・状態に敬意を示す」表現方法を尊敬語といいます。自分または自分の身内より相手を一段上げて表現します。社外の人がいる場合,上司や同僚など自社の人間はみんな「身内」です。

 選択肢1の「お客様,私の上司がお話しになります」は,「身内」である自分の上司の言動に対して尊敬語を使っています。これでは,相手より自分の身内を持ち上げて表現しているのでNGです。会話の相手はお客様ですから,尊敬語を使うべき相手はお客様です。自分または自分の身内の言動に対しては,へりくだって表現する「謙譲語」を使います。選択肢1の場合は,「お客様,私の上司がご説明いたします」と表現します。

 選択肢3の「部長がおっしゃられました」は,「おっしゃる」と「~られる」という2つの尊敬語が使われており,過剰表現です。この場合は「部長がおっしゃいました」と表現します。

 尊敬語は2種類あります。1つ目は,次のように動詞と組み合わせて表現します。

  「お」・「ご」+「動詞」+「なる」or「られる」

 例えば「持つ」は「お持ちになる」または「持たれる」と変化します。

 2つ目は,動詞を決まった形に変化させて表現します。よく使う表現は,以下の通りです。相手に謙譲語を使わないように注意しましょう。

表●よく使う尊敬語
動詞尊敬語使い方
行くいらっしゃる
おいでになる
○○様がいらっしゃいます
○○様がおいでになる
見るご覧になる資料をご覧ください
知るご存じこの件はご存知でしょうか?
するなさる○○様が担当なさいます
いるいらっしゃる喫煙所にいらっしゃいます
言うおっしゃる部長がおっしゃいました

岩淺 こまき(いわあさ こまき)
グローバル ナレッジ ネットワーク 人材教育コンサルタント
1997年,システム販売会社に就職し,営業・技術支援および導入企業向けの研修を担当。その後,人材紹介会社での中途入社社員向けビジネスマナー/IT研修,メーカーでの販売促進セミナーの企画・運営業務を経て,2007年より現職。ビジネスマナー,プレゼンテーション,コミュニケーションなどヒューマン・スキル研修の実施に当たっている。