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 Androidをパソコンに移植して動かしてみよう。x86用AndroidのソースをUbuntuでビルドし,ネットブックで実行する。既存OSをそのままにし,USBメモリーから起動して使えるようにする。マウスや無線LANも利用できるようにする。 (登尾 徳誠,ゆいせき,技術協力 Cerevo 中河 宏文)

 米Google社が開発した基盤ソフトの「Android」は,主に携帯電話向けに設計されている。日本国内では,NTTドコモがスマートフォン「HT-03A」にAndroidを採用している。

 しかし,Androidの開発はオープンソースのプロジェクトで進められており,その中にはx86アーキテクチャPC向けのAndroidを開発しているプロジェクトもある。

 x86用Androidは通常のAndroidと機能面では同じだ。ただ,実装では違う点がある。Androidは元々,英ARM社の設計したARM アーキテクチャのプロセッサを対象に開発されている。x86系CPUでは,CPUを利用するための命令セットが異なる。Androidを複数のアーキテクチャで動かすためには,LinuxカーネルやJava仮想マシンの「Dalvik VM」などを各CPUアーキテクチャに対応させる必要がある。

 このプロジェクトで作られているx86用Androidを利用し,パソコンに移植する作業を解説しよう。

 ここでは,超小型のノートPCである“ネットブック”を対象に,インストールして使えるようになるまでを実施する。通常のAndroidではマウスを使えないが,それを可能にし,無線LANも使えるようにする。

 Androidは,USBメモリーにインストールし,USBメモリーからネットブックで起動させる。具体的な機種として,売れ筋の2製品である台湾 ASUSTeK Computer社製「Eee PC 701」と台湾 Acer社製「Aspire one」を選んだ。実際に動作するAndroidに触れてみていただきたい(図1)。

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低スペックでも快適に遊べる

 x86用Androidを移植する方法を会得すれば,多くのメリットがある。

 まず,数多く提供されているAndroidアプリケーションをネットブックで利用できる。AndroidアプリケーションはJavaVM上で実行するため,CPUが異なるマシンでも動作する。

 次に,ネットブックのみならず,使わなくなってしまった古いノートPCに入れて遊べるのもメリットだ。Androidは携帯端末向けのOSであるため,ハードウエアに必要なスペックはかなり低くてもよい。メイン・メモリーが96Mバイト,VRAMは8Mバイト,画面サイズ480×320から 320×240ドット程度でも動作可能な設計となっている。

 さらに,Androidのソース・コードを修正すれば,自分用にカスタマイズできる。ここで作成する,USBメモリーに導入するイメージ・ファイル*を部分的に変更すれば,Androidの起動画面などを自分流に変えられる。

【イメージ・ファイル】ファイル構成などOSの環境を丸ごと,1つのファイルにまとめたもの。CDやUSBメモリーに焼き付けると,そのまま利用できる。