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 IT技術者は、自らを取り巻く環境の変化に対応し、身に付けるべきテクノロジを選択しなければならない。そのための羅針盤になることを目指し、情報サービス産業協会(JISA)が作成するのが、情報技術マップである。前回までは各技術を個別に見てきた。今回は、技術間あるいは技術者間の相関関係に着目した調査結果について紹介する。

 なお、JISA情報技術マップ調査の2009年度調査が、2009年12月14日から2010年1月29日にかけて実施されている。当初1000人程度だった回答者数も2008年度は4400人程度にまで増加した。回答できるのはJISA会員企業のIT技術者に限られるものの、情報技術マップの精度が高まり、IT業界の活性化をうながすためにも、是非回答をお願いしたい。

技術と技術の間にある相関関係を知る

 情報技術マップが対象にする技術は、それぞれに独立なものではない。例えば、オープンソースソフトウエア(OSS)を使ってアプリケーションを構築しようとすれば、オープンソースのDBMSやアプリケーションサーバーなどの知識に加え、Linux などのOSに関する知識や、統合開発環境に関する知識も必要になるだろう。

 こうした相関関係を考慮したとき、技術者はいくつかのカテゴリ(タイプ)に分類されるはずだ。技術や技術者の間にある関係性を知ることは、今後の技術習得の指針を得たり、自社の技術者の相対的な位置づけを検証したりする際の有用なデータになる。

 情報技術マップ調査では各技術について、実績指数、着手指数、継続意向指数、認知度といった各種指数を算出している。これらの指数から見えてくる各技術の動向は、前回までに解説した。

 一方、各技術に対する技術者の回答データから、実績間に関する相関や、着手間に関する相関など、各指数間の相関を見ることができる。例えば、上記の例でいえば、オープンソースのDBMSとアプリケーションサーバーの間には正の相関があることが想像できる。

 こうした相関に着目することで、以下のようなことが検討できる。ある技術に関して、今後の技術開発や人材開発上のフォーカスを当てていこうとする場合に、他にどんな技術を習得しなければならないのか。あるいは、他社の技術者と比べて、自社の技術者にはどのような優位性があるのか、などだ。

今注目の技術はどんな技術と関係が深いのか

 それではまず、ライフサイクルマップ上において、過去数年間に大きく普及期へ移行しつつある注目技術や注目すべき動きを見せている技術をいくつか取り上げ、実績がある回答した技術者が、他にどのような技術の実績を積んでいるのかを見ていこう。

●A.ブレードサーバー
 「ブレードサーバー」は、昨年度より大きく安定期に向けて推移した技術である。「ブレードサーバー」の実績・着手においては、「SAN」や「NAS」などのストレージ技術や、「UNIX」や「LinuxなどオープンソースのサーバーOS」との相関が高い。全般的に、大規模システムの運用管理技術の中で「ブレードサーバー」の導入が位置づけられていることが分かる(表1)。

表1●ブレードサーバーと相関関係が強い技術
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