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インターネットを使った選挙運動は認められている?

(イラスト・アニメーション:岸本 ムサシ)

  今回の回答者:
笠置 隆範
総務省
自治行政局選挙部選挙課 理事官

 選挙運動とは、“特定の公職の選挙で特定の候補者を当選させるために直接または間接的に周旋や勧誘などをすること”と解されています。選挙運動をしてよい期間は選挙の公示日から投票前日までで、それ以外の日はできません。

 選挙運動で頒布できる文書図画は、法定のはがきやビラに限られます。Webサイトやメールなど、パソコンの画面に表示されるものも文書図画です。これらは、はがきやビラではないので選挙運動では使えません。つまり、インターネットを使った選挙運動は、現在の公職選挙法(以下、公選法)では認められていません。

 一方、音声は文書図画ではないので、選挙期間中に頒布できます。例えば、真っ暗な画面しか表示せずに「○野○男に一票を!」という音声が入ったデータです。ただし、それを配信するWebサイトで候補者の名前などが出ていれば音声データと一体と見なされ、公選法違反となる可能性があります。

 では、候補者や政党が日常的に公開しているWebサイトはどうなのでしょうか? これは、政策などを訴える「政治活動」と位置付けられています。政治活動は基本的には自由です。一方、選挙運動は政治活動の一つの表れですが、制限があるのです。

 ただし、候補者の政治活動用のWebサイトでも、選挙期間中にその氏名を表示するなどの行為をすれば、公選法第146条に示す脱法文書となる恐れがあります。そこで選挙期間中はWebサイトの更新をしない候補者が多いようです。しかし、実際には更新行為ではなく、候補者名などを選挙期間中に表示することが公選法違反になる恐れがあるのです。

 ある行為が選挙運動なのか政治活動なのかという判断は微妙です。実際には、その行為がどこでどのようになされたかなどを総合的に勘案して判断されます。