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図1 都内のホテルで開催された「デジタル放送の日 記念の集い」の様子(2009年12月1日)
図1●都内のホテルで開催された「デジタル放送の日 記念の集い」の様子(2009年12月1日)
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 2009年12月1日,アナログテレビが全廃されるまであと600日を切った(図1)。地上デジタル・テレビ放送の視聴可能世帯は,全世帯の98%を超えるところまでそのインフラ整備が進んでいる。

 しかし残る1%のために1000局ものミニサテライトの置局を行う必要がある。その上で,衛星によるセーフティーネット(全国の難視聴地域居住者に向けて,デジタル放送推進協会がWOWOWに実務を委託し,在京キー局の番組をSDTV映像として,BSデジタル放送波を用いサイマルキャストするもの)が実施される予定である。さらに,これを補完する形でインターネット回線網を使ったHDTV再送信サービスが全国に展開されつつある。

 世界各国では多くの場合,地上デジタル・テレビ放送はケーブルテレビでアナログ再送信が実施されている。2009年6月に完全デジタル移行を終了したとする米国でも,多くのケーブルテレビが依然としてアナログ再送信を継続している。だからこそ,大きな混乱が起きることなくデジタル放送に移行できたとも言える。

 欧州もドイツなどが同様の環境にある。また,多くの場合,欧米では地上デジタル・テレビ放送がSDTVの映像であれば,ネットワーク系列や公共放送はCSデジタル放送で再送信されている。一部のチャンネルはHDTV化もされている。

 日本では民放キー局はローカル・テレビ局の権益を守るために,衛星による全国向け再送信を実施していない。セーフティーネットの施策も,あくまで地上デジタル放送の番組が到達できない難視聴世帯に向けた限定的なものである。対象世帯は,山間部や離島といった過疎地が多いので,ケーブルテレビやブロードバンド回線を整備しても採算の見込みがたたないところがほとんどである。

地上波デジタル放送を観る方法・・・

 現状,地上デジタル・テレビ放送を視聴する手法には(1)直接受信,(2)ケーブルテレビ(デジタルSTBを使用) (3)ケーブルテレビ(難視聴対策エリアなどのパススルー,デジタル・テレビで視聴)(4)ケーブルテレビ(アナログ再送信=2014年度末頃まで続く見込み),(5)NTT光回線上の「フレッツ光」を用いた「スカパー!光」によるRF多重による再送信,(6)「NTTぷらら」が提供するIPTVサービス「ひかりTV」,(7)大規模マンションなどの自主共聴システム(デジアナ変換など)が想定される。

 このうち,オールIPで伝送されているのが「ひかりTV」である。しかも,多くの場合は専用のSTBをレンタルする必要がある。テレビによってはその受信回路が内蔵されているものもでてきており,ハード的な導入の壁は低くなってきている。