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 新年明けましておめでとうございます。2010年も日経ソフトウエアをどうぞよろしくお願いいたします。

 いきなり個人的な話で恐縮ですが、昨年に購入して一番満足したものが、NTTドコモのアンドロイドケータイ「HT-03A」でした。そう、米Googleが開発・提供する携帯機器向けのソフトウエア基盤「Android」を搭載した携帯電話機(以下、Android携帯)です。2009年7月10日の発売直後に購入して愛用しています。

ソフトウエア開発者の尽力で急成長するAndroid携帯

 このAndroid携帯のどこが気に入っているかというと、「ソフトウエア開発者が(たぶん寝食を忘れて)プログラミングに打ち込んだ成果が日々感じられること」に尽きます。購入して半年、ほとんど片時も離さず使ってきましたが、毎日のようにAndroid携帯が“成長”して使いやすくなるのを体感できました。

 例えば、メモ帳アプリが欲しいなと思ったらソフト配信サービス「Androidマーケット」にアクセスして評判の良さそうなものをダウンロードして利用できた、モバイルGoogleマップにパソコン版並みの機能があればなぁと思っていたらバージョンアップでレイヤー機能が追加された、追加インストールしたお気に入りのWebブラウザがよく落ちる(動作が止まる)ようになったのでがっかりしていたらアップデートされて落ちなくなった、などを経験できました。

 細かいことですが、デスクトップ上のアイコンが見にくいなと漠然と感じていたら、アップデートによりとても見やすいものに変わって驚いたこともあります。こうしたことが毎日のように起きているので、その成長ぶりに感心すると同時にソフトウエア開発者たちの努力が日々とても身近に感じられます(半面、インストール済みの様々なアプリケーションから代わる代わる「アップデート利用可能」といわれることに閉口することもありますが)。

 また、使っていて楽しいのは、「ユーザーの工夫できる余地が大きいこと」もあるでしょう。アプリケーションの動作状態によってはHT-03Aの動作がかなり遅く感じられることもあるのですが、そうしたときは動いているアプリケーションを強制終了する、あるいは、デスクトップ(ホーム画面)に常時表示されるアプリケーション(ウィジェット)の数を減らす、などをして対処できます。

 ちょっと余談ですが、発売当初のネットブック(初代Eee PC)を購入したときも、かなりワクワクしました。それでもWindowsの軽量化とLinux(Ubuntu)の搭載を済ませたら、1週間でワクワク感は消えました(その後も道具として活躍してくれましたが)。Android携帯については、購入後半年以上経ってもワクワク感は少しも無くなりません。そのワクワク感の源泉はやはり、Android自体とその上で動く多彩なアプリケーションの成長の速さによるところが大きいと思います。

 日経ソフトウエアは昨年から短期集中連載「初めてのAndroidプログラミング」(2009年9月号から)、「iPhone OS 3.0実践プログラミング」(2009年11月号から)、特集「iPhone vs Android プログラミング」(2010年1月号)など、Androidをはじめとする動きの激しいスマートフォンでのプログラミングを取り上げてきました。今年も、Android、iPhone、そして米Microsoftが巻き返しを目指すWindows Phone(Windows Mobile搭載機)に注目し、その最新動向およびプログラミング・テクニックをわかりやすく説明していく考えです。一例ですが、2010年3月号(1月23日発売)からはAndroidプログラミングの入門連載が始まります。

身近になるにつれて、使いこなし方が問われるクラウド

 この原稿をAndroid携帯を使って書き始めたせいか、ついついスマートフォンの話題から入りましたが、Android携帯から頻繁に利用しているのが、様々なWebサービス、広い意味でのクラウド・サービスです。先に登場したGoogleマップもそうですし、Android携帯で主に使うメール・サービスGmailもそうです。「今していること」を手短に書き表すTwitterも昨年後半から特に注目を集めているクラウド・サービスです。これらはほんの一部ですが、個人的には、こうしたサービスはもはや“あって当然”になっています。

 日経ソフトウエアでは、主に2つの観点からクラウド・サービスを取り上げていきます。

 一つは、既存のサービスおよびそのWeb APIの使いこなし方です。言い換えれば、SaaS(Software as a Service)を利活用する方法です。例えば、GoogleやTwitter、Amazon.co.jpなどが提供しているWeb APIなどの活用方法を具体的に説明していきます。さっそくですが、1月23日発売の3月号において特集で解説します。

 もう一つは、PaaS(Platform as a Service)を使用してサービスを提供する方法です。ここでは、2009年1月号の特集「Google App EngineでWebアプリを公開してみよう」を皮切りに、同4月号の特別レポート「姿を現した『Windows Azure』」、同9月号の特集「クラウド楽々活用術」などの記事で最新動向およびプログラミング方法をいち早く解説してきました。

 2010年も、この1月にWindows Azureの正式サービスが始まるなど、PaaSがより身近になりそうです。従来のように「クラウドは使えるか否か」ではなく、実運用を前提にした「どのようにクラウドを使うと効率がよいのか(例えば、どのようにプログラミングをすると、課金を少なく抑えられるのか)」に踏み込んだ開発技法が求められるでしょう。日経ソフトウエアでは、この分野においても、ソフトウエア開発者の目線から、役立つ記事を継続的にお届けしたいと考えています。