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 山梨県南アルプス市が2008年から2009年にかけて、情報系ネットワークシステムを更新した。同市は、6町村(芦安村、櫛形町、甲西町、白根町、八田村、若草町)の合併によって2003年4月1日に誕生した自治体。合併時に導入したシステムのメーカーサポートの終了や、市のネットワークの中枢を担う情報センターの撤去などが、ネットワーク再構築の背景にある。

分散していたシステムを本庁内に集約

 同市では、住民サービスの向上を目的に2010年度に健康福祉センターを建設。これに伴って、従来の情報センターを撤去することになった。そこで、情報センターの機能を本庁内に集約することにした。

 同市は、総務省の広域的地域情報通信ネットワーク基盤整備事業の補助を受け、2001年度に「峡西広域ネットワーク」を構築、2003年の合併に伴う電算システム整備事業としてネットワークシステムを統合した。この際は、6市町村に分散するシステムを光ファイバーで接続。ファイバーの総延長距離は30キロメールにも及んでいた。今回のネットワークシステムは、この行政情報系ネットワークシステムの更新に伴う公開入札(2008年9月)で調達。2009年1月からの仮稼働を経て、4月から本格稼働に入った。ネットワークの中核を担うレイヤー3スイッチには、H3Cテクノロジージャパンの製品を採用した。

 新システムは、教育情報系と行政情報系のそれぞれでサーバーファームを構築。ネットワークの信頼性を向上させるため、それぞれに冗長性を持たせた。具体的には、H3C社が提供するIRF(Intelligent Resilient Framework)という仮想化技術を採用。これは、8台のユニットを論理的に1台の仮想シャーシとして動作させることで、対障害性を高くするものだ。

図●南アルプス市のネットワーク構成
図●南アルプス市のネットワーク構成
出所:H3Cテクノロジージャパン

業務系システムも再構築へ

 南アルプス市では、業務系システムの再構築も進行中だ。合併時のシステムは、白根町が利用していたシステムに片寄せしたものだ。当時、6市町村のそれぞれが利用するシステムは、メインフレームやオフコン、オープン系システムなどプラットフォームとアプリケーションがばらばらだった。

 「平成の大合併」の中でも初期のころに合併した同市にとって、参考となる事例も、再構築の時間的な余裕もなかった。そこで、将来性や運用コストなどを考慮して、オープン系のシステムを採用する方針にした。その結果、Windowsベースのクライアント/サーバー型で稼働していた白根町のシステムに片寄せしたのである。

 新業務系システムは、このシステムを刷新するものだ。2010年度には、健康、福祉、介護、税、住民基本台帳などのシステムを更新する。