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 経営学の第一人者である著者は現在の深刻な景気情勢を、「グローバリゼーションとテクノロジーが絡み合い、世界経済に新たな脆さを生み出した結果だ」と説明する。世界中がかつてないほど依存し合い、景気が悪い時は大きな痛みと損害を急速にまき散らす、というわけだ。

 著者は、景気が乱高下を頻繁に繰り返す乱気流の時代に企業が犯しやすい過ちを分析した後、不確実性に対処する仕組み(カオティクス)の重要性を訴え、その仕組みの在り方を財務や製造、マーケティングなど部門別に検証している。持続的成長を目指すなら、乱気流が定常状態だと肝に銘じて経営や業務に当たるべし、ということが本書から得られる最大の学びだろう。

カオティクス

カオティクス
フィリップ・コトラー/ジョン・A・キャスリオーネ著
齋藤 慎子訳
東洋経済新報社発行
1890円(税込)