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問題

問51 プロジェクトのスケジュールを短縮する方法について説明したものはどれか。

ア ウォータフォール型のシステム開発をスパイラル型に変更する。
イ クリティカルパスの期間を厳守するために、クリティカルパスにない作業の順序を変更する。
ウ 順番に行うように計画した作業を並行して行うように変更する。
エ プロジェクトの全期間で、メンバの作業負荷をできるだけ一定になるように調整する。

マネジメント系>プロジェクトマネジメント>プロジェクトマネジメント>プロジェクトマネジメント

解説と解答

 プロジェクトのスケジュールを短縮する方法には、クラッシングとファストトラッキングがあります。クラッシングは、クリティカルパス上の作業を担当する要員の数を増やすことによって、プロジェクトの所要期間を短縮する方法です。ファストトラッキングは、順番に行うように計画した作業を並行して行うように変更することによって、プロジェクトの所要期間を短縮する方法です。

 したがって正解は、選択肢ウです。

 そのほかの選択肢に関する記述は、次のとおりです。

 選択肢アについて。プロジェクトのスケジュールを短縮することと、ソフトウエア開発モデルを変更することの間に直接的な関係はありません。また、システム開発の途中で、採用している開発モデルを変更することはほとんどありません。特にウォータフォール型のシステム開発をスパイラル型に変更する場合、逆に手戻りが多くなり、スケジュールが遅延するリスクが高まります。

 選択肢イについて。プロジェクトのスケジュールは、クリティカルパス上にある作業の所要日数に影響を受けます。そのため、クリティカルパスにない作業の順序を変更しても、プロジェクトのスケジュールを短縮することはできません。

 選択肢エについて。プロジェクトの全期間でメンバーの作業負荷を一定にすることによって、スケジュールが遅延するリスクを低減させることができますが、スケジュールを短縮することはできません。

小倉 美香(おぐら みか)
アプリケーションデザイナー 代表取締役
情報サービス会社の勤務を経て、1998年より現職。保持する資格は、プロジェクトマネージャ、テクニカルエンジニア(ネットワーク)、同(情報セキュリティ)、基本情報技術者など多数。著書に「3週間完全マスター ITパスポート 2010年版」などがある。