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問題

問50 あるシステムの開発において、単体テスト、結合テスト、システムテスト、運用テストの順にテストを実施することにした。システムテストのテストケースの作成者として適切な者はだれか。

ア 外部設計の担当者
イ 内部設計の担当者
ウ プログラム開発の担当者
エ 利用部門の担当者

マネジメント系>開発技術>システム開発技術>システム開発技術

解説と解答

 システム開発におけるテスト工程では、小さな単位から大きな単位へテストを積み上げていくテスト方法がよく用いられます。このテスト方法では、「単体テスト→結合テスト→システムテスト→運用テスト」の順にテストを実施します。

 単体テストは、個々のモジュール(翻訳/コンパイルを行う単位)に対して、その仕様や内部構造に基づいたテストデータを使用し、モジュール内のロジックが正しく記述されているかどうかを検証するテストです。モジュール設計書(プログラム設計書)に基づいて行われるモジュール単位のテストであり、プログラム開発の担当者によってテストケースが作成されます。

 結合テストは、単体テストが終了した複数のモジュールを組み合わせ、モジュール間のインタフェースが正しく動作するかどうかを検証するテストです。内部設計書に基づいて行われるソフトウエア単位のテストであり、内部設計の担当者によってテストケースが作成されます。

 システムテストは、結合テストが終了したソフトウエアを使って、システム全体として必要な要件が満たされているかどうかを検証するテストです。外部設計書に基づき、開発を担当した部門の責任で行うシステム単位のテストであり、外部設計の担当者によってテストケースが作成されます。

 運用テストは、システムを本番と同じ動作環境および運用体制で稼働させ、実際の業務でシステムが問題なく利用できるかどうかを検証するテストです。要件定義書に基づき、利用部門が主体となって行われる最終段階のテストであり、利用部門の担当者によってテストケースが作成されます。

 以上より、システムテストのテストケースを作成するのは「外部設計の担当者」です。よって正解は、選択肢アです。

小倉 美香(おぐら みか)
アプリケーションデザイナー 代表取締役
情報サービス会社の勤務を経て、1998年より現職。保持する資格は、プロジェクトマネージャ、テクニカルエンジニア(ネットワーク)、同(情報セキュリティ)、基本情報技術者など多数。著書に「3週間完全マスター ITパスポート 2010年版」などがある。