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問題

問83 PCに利用されるDRAMの特徴に関する記述として、適切なものはどれか。

ア アクセスは、SRAMと比較して高速である。
イ 主記憶装置に利用される。
ウ 電力供給が停止しても記憶内容は保持される。
エ 読出し専用のメモリである。

テクノロジ系>コンピュータシステム>コンピュータ構成要素>メモリ

解説と解答

 半導体を使用したメモリーには、ROM(Read Only Memory)とRAM(Random Access Memory)があります。ROMは、データの読出しだけが可能な不揮発性メモリー(電源を落としても記憶内容を保持するメモリー)です。一方、RAMは、データの読出しと書込みの両方が可能な不揮発性メモリー(電源を落とすと記憶内容が消去されてしまうメモリー)です。

 RAMは、データを記憶する仕組みの違いによって、DRAM(Dynamic RAM、ダイナミックRAM)とSRAM(Static RAM、スタティックRAM)に分けられます。

 DRAMは、コンデンサを使ってデータを記憶するRAMです。データを保持するために、一定時間ごとにメモリーの内容を再書込みする操作(リフレッシュ)が必要です。SRAMに比べると構造が単純なので集積度が高く、ビット当たりの単価が安いという長所があります。SRAMよりも低速ですが、大容量のメモリを比較的安いコストで製造できるので、主記憶装置に広く利用されています。

 従って正解は、選択肢イです。

 そのほかの選択肢に関する説明は、次のとおりです。

 選択肢アの記述にあるSRAMは、フリップフロップを使用した高速なメモリです。DRAMのアクセスは、SRAMと比較して低速です。

 選択肢ウの記述について。電源供給が停止しても記憶内容が保持されるのはROMです。DRAMは揮発性メモリーであるRAMの一種なので、電源供給が停止すると記憶内容は消去されます。

 選択肢エの記述にある読出し専用のメモリーはROMです。RAMの一種であるDRAMは、読出しと書込みの両方が行えるメモリーです。

小倉 美香(おぐら みか)
アプリケーションデザイナー 代表取締役
情報サービス会社の勤務を経て、1998年より現職。保持する資格は、プロジェクトマネージャ、テクニカルエンジニア(ネットワーク)、同(情報セキュリティ)、基本情報技術者など多数。著書に「3週間完全マスター ITパスポート 2010年版」などがある。