問題
問87 木構造を採用したファイルシステムに関する記述のうち、適切なものはどれか。
ア 階層が異なれば同じ名称のディレクトリが作成できる。
イ カレントディレクトリは常に階層構造の最上位を示す。
ウ 相対パス指定ではファイルの作成はできない。
エ ファイルが一つも存在しないディレクトリは作成できない。
解説と解答
木構造を採用したファイルシステムは、UnixやLinux、MS-DOSなどで採用されているファイルシステムであり、一般に階層型ファイルシステムなどと呼ばれています。階層型ファイルシステムでは、ディレクトリ(directory)と呼ばれる階層構造を使って、多数のファイルを階層的に管理します。WindowsやMac OSでは、ディレクトリと同じ役割を持つものをフォルダ(folder)と呼んでいます。
階層構造の最上に位置するディレクトリをルートディレクトリ(root directory)と言います。また、あるディレクトリの下位に位置するディレクトリをサブディレクトリ(sub directory)、自分自身が現在位置するディレクトリをカレントディレクトリ(current directory)と言います。

それぞれの選択肢の記述を確認しましょう。
選択肢アの記述について。上図の“/DIR2”や“/DIR1/DIR2”における“DIR2”のように、階層が異なれば同じ名称のディレクトリが作成できます。よってこれは適切な記述です。
選択肢イの記述について。常に階層構造の最上位を示すディレクトリのことをルートディレクトリと言います。
選択肢ウの記述について。パスには、絶対パスと相対パスの2種類があります。絶対パス指定、相対パス指定のどちらを用いても、ファイルを作成することができます。
選択肢エの記述について。上図の“/DIR2”ように、ファイルが一つも存在しないディレクトリも作成できます。
以上より正解は、選択肢アです。
アプリケーションデザイナー 代表取締役