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中問C

 PC関連機器の販売管理業務に関する次の記述を読んで、問97 ~ 100に答えよ。

 I社は、企業に対してPC関連機器の販売を行っており、販売管理業務の情報をデータベースによって管理している。図1に示すデータベースとデータベース管理システムの印刷機能を使って、販売時に図2の請求書を発行する。
 各商品の販売単価は適宜変更され、新たな販売単価とその更新日時が販売単価表の該当レコードに上書きされる。また、取引を行う企業(以下、取引先という)の担当者は原則1人であるが、取引先によっては部署ごとに1人存在することがある。取引先コードは、取引先ごとに採番する。

問題

問98 図1の取引先担当者表のレコードを一意に特定するための主キーとして、適切なものはどれか。

ア 取引先コード
イ 取引先コード、名前
ウ 取引先コード、部署名
エ 名前、役職

テクノロジ系>技術要素>データベース>データベース設計

解説と解答

 表中のレコードを一意に特定するための項目または項目の組み合わせのことを主キーと言います。主キーに設定した項目には、重複する値や空値(NULL)を設定することはできません。

 取引先担当者表は、取引先の担当者を管理する表です。取引先コードは、取引先ごとに採番するので、異なる取引先で同じ取引先コードが使用されることはありません。

 問題文では、「取引先の担当者は原則1人であるが、取引先によっては部署ごとに1人存在することがある」ことが述べられています。データベースの構造を設計するときには、原則だけでなく、例外のレコードも格納できるように配慮します。

 もし、取引先の担当者が1人だけならば、主キーは取引先コードになります。ただし、ここでは例外として「取引先によっては部署ごとに1人存在することがある」ので、このレコードも格納できるように主キーを決定します。これを満たす主キーは、取引先コードに部署名を加えた、「取引先コードと部署名」の組み合わせになります。

 従って正解は、選択肢ウです。

小倉 美香(おぐら みか)
アプリケーションデザイナー 代表取締役
情報サービス会社の勤務を経て、1998年より現職。保持する資格は、プロジェクトマネージャ、テクニカルエンジニア(ネットワーク)、同(情報セキュリティ)、基本情報技術者など多数。著書に「3週間完全マスター ITパスポート 2010年版」などがある。