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 本書のテーマはITプロジェクトのリスクを見つけることである。これまでリスク管理方法を解説した書籍はあったが,どのようにしてリスクを見つけるのかを取り上げた本はほとんどなかったように思う。

 危険(リスク)を見つける一つの方法として,建設現場や生産現場では「危険予知訓練」が行われている。中央労働災害防止協会が提唱する「KYT(危険:Kiken,予知:Yochi,トレーニング:Training)」という訓練で,危険な状況を示したイラストを見て,そこに潜む危険要因を考える。そうすることで危険予知能力を高めるのだ。本書はそのITプロジェクト版の教本といった位置づけで,100の失敗事例とそこに潜むリスク,回避策などをまとめている。特にプロジェクト・マネージャにとって,リスクを見つけるスキルは重要である。この本を読むことで,プロジェクトの経験値を増やすことができる。それだけでも読む価値がある。

ITプロジェクトの危険予知訓練

ITプロジェクトの危険予知訓練
青島 弘幸著
ソフト・リサーチ・センター発行
3150円(税込)