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 この本が出る直前、記者はたまたま監訳者である泉浩人氏(ルグラン代表取締役社長)にお会いした。その時、泉氏は「タンサー氏はサイトのアクセス数やキーワード検索回数などを分析して、経済指標を先読みして投資銀行に情報を売るなどしている人」と説明してくれた。

 「指標の先読み」に相当する内容は第5章の『オンラインデータの「予知能力」を利用しろ!』である。解説されているアプローチは以下のようなものだ。

・製品やサービス、人名に関する検索回数から、テレビ番組の人気投票結果を予測する
・12州の失業者向けサイトへのアクセス数から、失業者数の統計を発表前に予測する
・ある特定のキーワードの検索回数から、中古住宅販売に関する統計を発表前に予測する

 詳しくは本書をお読みいただきたいが、当初は予測に失敗したことも正直に書いてある。そう簡単な作業ではなさそうだ。

 それでも、ある程度の成功を収めていることを示唆している。

 一方、第7章ではこうしたアプローチで選挙結果を予測することが不可能になりつつあるとし、第3章では「ウェブ3.0」に対する考えを述べている。

 ネット上の行動分析に気づきを与える良書だ。

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ビル・タンサー著
泉 浩人監訳
イースト・プレス発行
2100円(税込)