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 本書は9件の事故や不祥事を取り上げており、うち6事例は本誌2009年1~6月号の連載『事例で学ぶリスクマネジメント』を下敷きにしたものである。大幅に加筆され、新たな図版も掲載して、著者の主張をより明快に感じ取ることができる。本誌連載の読者にも、再読する価値があるだろう。なお新たに書き起こされたのは、不正会計、循環取引、食品の不適正表示にかかわる3つの企業事例である。

 さらに興味深いのは、「歴史を学ぶ視点」という第4章。兵力比較や軍事作戦に関する通説を否定しながら、歪曲された分析や教訓を見破る努力を訴える。他人事ではない教訓が身に染みた後は、歴史に対する新たな見解を楽しめる。

不祥事は財産だ

不祥事は財産だ
樋口 晴彦著
祥伝社発行
819円(税込)