PR
[画像のクリックで拡大表示]

 スパニング・ツリー・プロトコル(STP)では,スイッチ間でやりとりされるBPDUと呼ばれる情報を基にルート・ブリッジが決まる。ネットワークをツリー状にするには,さらに,ブロッキング・ポートを決定する必要がある。このブロッキング・ポートの場所を問う設問だ。

 ブロッキング・ポートの決定方法を理解するため,STPでスイッチの各ポートに割り振られる役割(ポート・ロール)を知っておこう。ポート・ロールには「ルート・ポート」,「代表ポート」,「非代表ポート」の3種類がある。どのポート・ロールになるのかは,BPDUに含まれるパス・コストによって決まる。

 パス・コストは,スイッチ間の“距離”を示す値で,ポートが接続している回線の速度によって初期値が決まっている。STPを有効にすると,各スイッチはポートごとにルート・ブリッジまでのパス・コストの合計値を計算する。この合計値をルート・パス・コストと呼ぶ。

 各スイッチで求めたポートごとのルート・パス・コストを見て,最も値の小さいポートがルート・ポートになる。代表ポートを決めるには,リンクごとに,そのリンクにつながるスイッチのルート・ポートのルート・パス・コストを比較する。この値が最も小さいスイッチが接続するポートが,そのリンクの代表ポートとなる。この二つ以外のポートは,すべて非代表ポートである。

 非代表ポートはブロッキング・ポートになり,BPDUやその他のフレームの送受信を中止する。一方,ルート・ポートと代表ポートはフォワーディング・ポートとしてフレームをやりとりする。

 ここまで押さえた上で,問題を見ていこう。まず,それぞれのスイッチでポートごとにルート・パス・コストを計算する。各スイッチで最もルート・パス・コストの値が小さいポートがルート・ポートになる。例えば,スイッチBならルート・ポートはFa0/0だ(図1)。スイッチC,Dも同様にしてルート・ポートを求めよう。

図1●ポートの役割からブロッキング・ポートが決まる<br>STPではBPDUでやりとりするパス・コストの値から,ポートの役割を決める。ルート・ポート,代表ポート以外のポートはすべて非代表ポートになる。非代表ポートはブロッキング・ポートとなり,フレームをやりとりしない。
図1●ポートの役割からブロッキング・ポートが決まる
STPではBPDUでやりとりするパス・コストの値から,ポートの役割を決める。ルート・ポート,代表ポート以外のポートはすべて非代表ポートになる。非代表ポートはブロッキング・ポートとなり,フレームをやりとりしない。
[画像のクリックで拡大表示]

 次に,各リンクの代表ポートを決める。リンクの両端につながっているスイッチのルート・ポート同士で,ルート・パス・コストの値を比べればよい。値の小さいスイッチ側のポートが,そのリンクの代表ポートになる。例えば,スイッチC-スイッチD間のリンクの場合,スイッチCのルート・ポートのルート・パス・コストは「5」,スイッチDでは「15」になる。つまり,代表ポートはスイッチC側のFa0/2になる。こうしてすべてのリンクで代表ポートを決める。

 以上のような計算から代表ポートを決めていくと,ブロッキング・ポートは非代表ポートであるスイッチBのFa0/1と,スイッチDのFa0/1だとわかる。よって,解答は選択肢c,fになる。

Webサイトで確認!
スイッチング編 第2回 STPとは