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 「ITアーキテクト」と呼ばれる人たちのエッセイ集である。何が書かれているかをひと言で表現すると,「アーキテクチャ」になろう。では,アーキテクチャとは何か。この言葉ほど説明の難しい言葉はないが,本書を読むことで少し見えてくるような気がする。ITプロジェクトの成功に欠かせない技術力とマネジメント力。この二つの間に位置し,両者をうまくつなぐもの。それがアーキテクチャではないだろうか。

 本書にはさまざまな視点からのアーキテクトのメッセージが込められている。特におもしろいと思ったものは『問題を解こうとするな』というエッセイである。メッセージは時に対立しているようにも思えるが,すべてのエッセイに共通するものがある。それは,「プロジェクトを成功させたい」という,いわば“願い”のようなものだ。だから,ITプロジェクトに携わるすべてのエンジニアに本書を読んでほしいと思う。

ソフトウェアアーキテクトが知るべき97のこと

ソフトウェアアーキテクトが知るべき97のこと
Richard Monson-Haefel編
長尾 高弘訳
鈴木 雄介監修
オライリー・ジャパン発行
1995円(税込)