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 少しずつ景気回復の兆しが見えてきたものの、企業にとってコスト削減が今でも大きな課題であることに変わりない。通信/ネットワークの世界も同様。データ・トラフィックの増大に伴う社内ネットワークの拡充には慎重にならざるを得ないものの、安直にコストを抑制して社内のインフラを貧弱なものにするわけにはいかない。業務の効率化を推進するという面では、通信インフラがカギを握ることも少なくない。

進化し続けるWANサービス

 日経コミュニケーションが2009年7~8月に実施した「企業ネット実態調査」でも半数以上がコスト削減策を実施しており、6割の企業が今後もコスト削減に取り組むとした。こうした社内ネットワークのコスト削減に取り組む企業のシステム担当者にぜひとも読んでほしいのが、新しいWANサービスの動向について解説した下記の2本の記事だ。

 特に、バースト対応サービスについては今後も要チェックである。バースト対応サービスの売りは、一部の通信について、回線の契約帯域を超えて物理回線の最大帯域まで利用できる点。現在のところ、バースト対応サービスには「KDDI Wide Area Virtual Switch」(KDDI WVS、サービス情報)とNTTコミュニケーションズ(NTTコム)の「バーストイーサアクセス」(サービス情報)がある。さらにKDDI WVSは、2010年5月に新機能を追加することを発表済みだ(関連記事)。常に進化し続けるWANサービス。その動向をきちんと押さえておくことこそが、コスト削減の第一歩と言えよう

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通信事業者のクラウドも要チェック

 コスト削減を進める企業が気になるものには、クラウド・コンピューティングの動向もあるだろう。前述の企業ネット実態調査でも、SaaS(Software as a Service)、PaaS(Platform as a Service)、HaaS(Hardware as a Service)といったクラウド・サービスの導入に4割の企業が意欲的という結果が出ている。

 クラウド・コンピューティング全般のお薦め記事については、今回の企画の第3回「[エンタープライズ・クラウド]SaaS登場から今日まで4年間の軌跡」を見ていただくとして、ここでは日本の通信事業者が計画しているクラウド・サービスの記事をお薦めしたい。特に、日本全国に通信回線と局設備を持つNTTグループがクラウド・コンピューティングをどのように推進していくのかは多くの読者にとって気になるところだろう。NTTコムとNTTデータがSaaS向けプラットフォームの基本機能を共通化するなど、既に動き始めている。そうしたグループの動向を解説したのが、「クラウドに踏み込むNTTグループ」だ。

 周知の通り、クラウド・サービスは海外企業が先行している。しかしその一方で、ユーザー企業からは日本語によるサポートや日本の法律が適用される国内への安全なデータ保管に対するニーズが出てきているという。そこで、ソフトバンクテレコムなどは、海外サービス並みにエントリー料金を抑えたクラウドの投入を計画している。このような、NTT以外の通信事業者の動向も要チェックである。

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いよいよ見えてきたIPv4アドレス枯渇

 もう一つ、ネットワーク分野できちんとチェックしておきたい動きがある。IPv4アドレス枯渇だ(専門サイト)。2009年末にITpro上でアンケート調査を実施した「ITpro読者が選ぶ 2010年注目のITキーワード」でも、ネットワーク/モバイル分野では2008年末調査に引き続き「IPv6」が第1位となった(関連記事)。同調査では「IPv4アドレス枯渇問題」も第3位にランクインしている。

 実際、IPv4アドレス枯渇はかなり現実味を帯びてきている。2010年に入り、IANA(Internet Assigned Numbers Authority)が管理している未割り振りのIPv4アドレスが残り10%を切ったことが明らかになった(関連記事)。4月には、ソフトバンク・グループが現行のインターネット接続環境をほとんど変えることなく手軽にIPv6インターネット接続できるサービスを開始する予定だ(関連記事)。企業が今すぐ何か手を打たなければならないという状況にはまだないが、IPv4が枯渇する日はいつか訪れる。今から、きちんとした情報収集に努めることが肝要である。

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