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 今回取り上げるtelnet(テルネット)コマンドは,離れたところにあるホスト(サーバーやネットワーク機器)を手元の端末から遠隔操作するために,ネットワーク接続するためのコマンドである。わざわざホストがある場所に行かなくても,telnetコマンドで接続したホスト上でアプリケーション・ソフトを実行したり,そのホストを管理したりすることができる。

 Webサーバーやメール・サーバーなどを新しく構築したときに,設定を確認したり,正しく動作していることを調べたりするときにもtelnetコマンドを使って接続してみるとよい

 トラブルが発生したときにも,telnetコマンドで接続することで,動作ログやアクセス・ログを調べたり,ソフトをデバッグしたりといったことができる。メーラーなどのクライアント・ソフトの動作がおかしいときにtelnetコマンドを実行することで,ネットワークの接続を確認してみたり,代替手段としてメールを送信したりといったことが可能だ。

二つのモードを使い分ける

 本連載でこれまで紹介してきたping(ピング)コマンドなどと違って,telenetコマンドはそれ自体がホストを遠隔操作するコマンドというわけではない。遠隔操作のための環境を整えるコマンドである。いわば,遠隔操作するホストへの“パイプ”を作ることがtelnetコマンドの役目である。

 それでは実際にtelnetコマンドを使ってみよう。いつものようにWindowsマシンのコマンド・プロンプトを起動すれば準備は完了。そこで次のように「telnet」と打ち込み,「Enter(エンター)」キーを押す。

 D:¥>telnet

 実行すると,画面が切り替わり,メッセージとプロンプト「Microsoft Telnetпvが表示される(図1)。この状態を「コマンド・モード」という。

図1●telnetコマンドの基本的な使い方
図1●telnetコマンドの基本的な使い方
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 コマンド・モードでは,専用のコマンド(以下,サブコマンド)を使って,ホストへのパイプを作ったり,telnetの動作環境を設定したりする(表1)。例えば,IPアドレスが「192.168.1.1」のホストに接続するときは「open」サブコマンドを使って以下のように打ち込む

 Microsoft Telnet>open 192.168.1.1

表1●コマンド・モードで利用できる主なサブコマンド
表1●コマンド・モードで利用できる主なサブコマンド

 実行するとホストへ接続し,画面が切り替わる。この画面でメッセージとともに「login :」が表示され,ホストにログインするためのIDを入力する状態となる(図2)。この画面は,ホストに直接ログインしようとしたときと全く同じものである。

図2●遠隔操作したいホストに接続する
図2●遠隔操作したいホストに接続する
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 telnetコマンドを実行したことで,端末からホストへのパイプが出来上がったわけだ。この状態を「セッション・モード」という。セッション・モードでは,画面表示や入力形式が接続先のホストのものとなる。あたかもそのホストの前にいるかのように操作できる。

 このようにtelnetコマンドは,コマンド・モードでホストへのパイプを作り,セッション・モードでホストを遠隔操作するというのが基本的な使い方である。二つのモードを使い分けることになるので,モードの切り替え方を覚えておこう。セッション・モードからコマンド・モードに切り替えるときは,「Ctrl(コントロール)」キーを押しながら「]」キーを押す。再びセッション・モードに戻るときはEnterキーを押せばよい。