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 データの品質を高めれば大きな成果が得られる。多くの企業がこのことを改めて認識しつつある。少し前ではあるが、米TDWI (The Data Warehousing Institute)が2006年に調査したところ、「高品質のデータが利益につながっている」という声が寄せられた。一方、「劣悪なデータによる損失、問題、コストが発生したことがあるか」という質問には53%が「はい」と答えた。

 企業の通常の活動あるいは意思決定において、データの果たす役割がますます高まっており、データは戦略的資産そのものと見なされている。データの量は増加の一途をたどり、一つのデータを様々な目的で利用しようという要求が高まっている。

 例えば、企業間を結ぶSCM(サプライチェーンマネジメント)システムにおけるトランザクションデータは、売買契約の締結を意味するだけでなく、購買者の行動を理解するヒントを供給者に与えてくれる。データベースマーケティングのターゲットを確認する際にも有益である。

日本でも関心高まる

 北米ならびに西欧を中心に2000年以降、データ品質の重要性と、データ品質を管理する活動の価値が意識されるようになった。積極的にデータ品質管理を導入し、その効果を実証する企業も登場している。一例として、ブリティッシュ・テレコムは、データ品質の向上に努めた結果、年間の利益の8%を超える節約効果を得たとしている。国内においても同様の動きが見られ始めており、先進的な企業はデータ品質管理を真剣に進めつつある。

 その背景にはシステム環境の変化がある。かつては大型汎用機を中心とするシステム環境だったが、現在は多数のサーバーを活用する環境に移行した。また、システムの開発に際して、従来のプロセス中心型アプローチから、データ中心型に移行しつつある。加えて、パソコンとネットワークの性能が大幅に向上したことにより、多様な情報やそのためのシステムを求める声に、以前より迅速に応えられるようになった。

 しかし、その一方で、データについて隅々まできめ細かく管理することが非常に難しくなってきている。システム開発についても依然として問題は残っているものの、今やデータ品質のほうが企業にとってより重要な問題になったと言える。