ニュース解説
目次
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総務省がスマホプライバシー基準を公開
端末IDに個人情報並みの扱い求める
総務省は、スマートフォンアプリが順守すべきプライバシー保護の基準などを示した提言「スマートフォン プライバシー イニシアティブ」を公開する。提言案を2012年6月29日に公表し、7月20日までの意見募集を経て正式公開へ進める。「企業がスマホのプライバシー保護へ自主的に取り組む上で参考になる基準とと…
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MS、ポストPC戦略で背水の陣
自社開発タブレットで垂直統合へ
米マイクロソフト(MS)が2012年6月、タブレット端末やスマートフォンなどポストPCの戦略を大きく転換した。自社開発のタブレット端末「Surface」を発表。2012年内に予定するWindows 8のリリースと同時に発売する。長年、PCメーカーにOSをOEM提供する水平分業を手がけてきたMSが、…
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北陸コカ・コーラが顧客管理システムを刷新
オープンソースのBRMSで投資3割減
富山、石川、福井、長野の4県で清涼飲料の販売・製造を手がける北陸コカ・コーラボトリングは、オープンソースソフトウエアを活用し、顧客管理システムを2012年10月をメドに刷新する。投資額は3000万円以内(日経コンピュータ推定)。商用ソフトを使う場合に比べて最大3割削減する。
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ファーストサーバの障害でデータ消失
待機系も即時消去、5700契約に影響
ヤフー子会社でサーバーホスティングを手がける、ファーストサーバの大規模障害の波紋が広がっている。5万契約のサーバーのうち約5700契約が対象で、バックアップのデータも消失してしまった。何重ものミスで顧客に大きな損害を与えており、サーバー運用者としての責任は重い。
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東京スター銀などの同時障害
原因は富士通の館林センター
6月7日の早朝から十数時間にわたって複数の銀行や事業会社で発生したシステム障害が、いずれも富士通のデータセンター「館林システムセンター」で起きた電源設備故障に起因していたことが分かった。同センターでは6月7日午前5時57分に、無停電電源装置(UPS)が1台故障。障害回避策が機能せず、同センターの7…
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スパコン、IBMは首位を守れるか
次世代機はプロセッサ企業が主導へ
米IBMが“王者”の地位を奪還した。世界で稼働するスーパーコンピュータの実行性能を集計する「TOP500プロジェクト」が2012年6月に発表した最新ランキングで、米IBM製のスパコンが3年ぶりに首位となった。トップ10のうち五つをIBM製が占めた。
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目の前に3次元の仮想物体を表示
キヤノンが「拡張現実システム」実用化
キヤノンは、仮想的な物体があたかも目の前にあるかのように体感できる「MR(Mixed Reality)システム」を商用化した。CADデータを基に試作品を再現できる(写真)。製品の試作回数を減らすことができ、開発にかかるコストや期間の削減が見込めるという。
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アップルが「iOS」新版を今秋投入
グーグルとのビッグデータ対決に照準
米アップルは2012年秋から、iPhone/iPad向けOSの新版「iOS6」を提供する。地図情報や音声アシスタントといったクラウドサービスとの垂直統合を強め、米グーグルとの差異化を図る(表)。6 月11日(米国時間)に発表した。
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ビッグデータ活用支援にIT大手が本腰
日立は2015年度、1500億円のビジネスに
大手ITベンダーが相次いで、ビッグデータの活用支援サービスを始めている(表)。共通するのは、コンサルタントによる提案活動の強化だ。顧客企業のニーズを把握する上流工程から着手し、システム構築受注やデータ解析の受託などにつなげるのが狙いだ。
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MSはLinux対応、オラクルはSFDC追撃
大手ソフト2社がクラウド戦略を転換
米マイクロソフト(MS)がクラウドサービス「Windows Azure」で、「Linux」に対応した(表)。2012年6月から、ユーザーが仮想マシン上で利用できるOSとして、「Windows Server」に加えて、「CentOS」「SUSE Linux EnterpriseServer」「Ubu…
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東芝、ストレージ軸にIT事業強化
POSや医療クラウドも成長の鍵に
東芝がIT事業の強化に本腰を入れる。同社の佐々木則夫社長は5月17日に実施した経営方針説明会で、「クラウドとビッグデータに対応するアプリ、システムを提供する」と強調し、ITを成長の軸に据える考えを示した(図)。
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ビルや工場の節電対策に補助金
大手ITベンダーなど21社が対象製品
ビルや工場といった建物の単位で電力の利用状況を管理する「BEMS(ビルエネルギー管理システム)」が、半額または3分の2のコストで導入できるようになった。政府が「エネルギー管理システム導入促進事業費補助金」として、2012年4月に補助金の交付を開始したためだ。補助金の対象となるBEMSや関連サービス…
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大手IT企業が「アジャイル開発」を強化
既存手法の弱点補強、新規ニーズにも対応
NTTデータ、NEC、日立製作所など大手IT企業が「アジャイル開発手法」をシステム開発に適用するための取り組みを強化中だ。同手法は開発対象を小さな機能に分割し、設計や実装、テストを1~2週間で繰り返す。仕様変更や機能追加に対応しやすいといった利点がある。
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大手4社の2012年3月期決算、成長戦略で明暗
今期は国内市場が底打ち
5月中旬に出そろった富士通、NEC、日立製作所の情報通信事業とNTTデータの2012年3月期決算は、成長戦略の進展で明暗が分かれた。日立製作所とNTTデータが新規分野や海外を伸ばし増収増益を達成した一方、富士通は既存市場の低迷で減収だった。NECはITサービス部門が増収増益に転じたものの、2011…
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スルガ銀-IBM裁判の判決全容が判明
「パッケージ検証不足は不法行為」
勘定系システムの開発失敗を巡るスルガ銀行と日本IBMの裁判について、東京地方裁判所が3月29日に下した判決の詳細が明らかになった。本誌が入手した判決文によれば、日本IBMが敗訴した最大の理由は、同社が米フィデリティ・インフォメーション・サービスの勘定系パッケージソフト選定に際し、リスクの回避策など…
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富士通が8年ぶりにSEと営業を分離
採算性重視から案件獲得重視へ転換
富士通が大規模な組織改革に乗り出した。この4月、SEと営業が同じ組織に所属する「(システムの)製販一体」をやめ、それぞれが異なる組織に所属する「製販分離」型体制に変えた。富士通がSEと営業の組織を分けるのは、8年ぶりとなる。
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ARM版Windowsに法人版なし
管理の一元化は今後の課題に
ARM版のWindows 8が登場すれば、社内PCからタブレット端末まで一元管理でき、管理コストを下げられるのでは―。こうしたシステム管理者の考えは、期待はずれに終わるかもしれない。タブレット端末が中心になるとされるARM搭載端末向けは「Windows RT」一種類のみで、法人向けの機能は含まない…
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MSが日立・NECとクラウド事業で提携 国産サービスと組み合わせてAzure拡販
日本マイクロソフトは2012年4月、クラウド事業で日立製作所、NECと相次ぎ提携を結んだ。富士通とは既に同分野で提携済み。今回の提携でマイクロソフトと国内IT大手の協業が出そろった。
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IBMの新統合ハード「PureSystems」 ハードとソフトの設定を数分で完了
熟練エンジニアの知見をパターン化することで、人手による設定を無くしたハードウエア―。日本IBMがソフトウエア統合ハードである「PureSystems」を発表した。同社はこれを新しいカテゴリーの製品として位置づけている。
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IT大手の銀行争奪戦が激化 勝者はユニシス、NEC、NTTデータ
大手ITベンダーの間で、銀行顧客の争奪戦が激化している。本誌の独自取材によって、水面下で進んでいた3件の商談結果が判明した。競合他社の顧客奪取に成功したのは日本ユニシス、NEC、NTTデータだ。3社の提案に共通するのは、新技術を積極的に採用するなどしてコスト競争力を高めている点だ。