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日本ベーリンガーインゲルハイムの辻敏夫・執行役員情報システム本部長
日本ベーリンガーインゲルハイムの辻敏夫・執行役員情報システム本部長
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 ドイツ系製薬会社である日本ベーリンガーインゲルハイムは、全社的にバランス・スコアカード(BSC)の活用に取り組んでいる。情報システム本部でも2004年からBSCを作成し、情報化戦略の立案に活用している。

 情報システム本部にBSCを取り入れたのが、同社のCIO(最高情報責任者)である辻敏夫・執行役員情報システム本部長だ。狙いは「考えるシステム部門」を作ることにある。「情報システム部門は待ちの姿勢になりがちだが、一人ひとりが考え抜いて行動できないならば家電量販店と同じ役割になってしまい、社内にいる理由が無くなってしまう」と話す。パソコンの設置やネットワークの敷設といった簡単な役割にとどまらず、経営に価値をもたらす組織であり続けようという決意だ。

 部員にビジョンを示すことにも力を入れている。そのためにもBSCを利用して経営戦略と情報システム本部の目標を擦り合わせ、具体的な目標を提示するのだという。

 同社が構築したデータ分析システムは、情報システム本部が考え抜いて構築した取り組みの一例だ。利用部門からの「帳票を出してほしい」「画面を使いやすくしてほしい」といった要望に、情報システム本部の部員はプログラムを書いて応えてきた。だが利用部門は、そうしたプログラム作成や機能追加などにかかるコストを意識していないことがほとんどだ。そこで一般の社員が自由なやり方で分析できるツールを導入した。

 同社では経営陣が支社や拠点に出向いて話を聞く集会「タウンミーティング」を2004年から開催している。開催回数は既に70回を超えた。辻本部長も現場に出向いて利用者から直接意見を聞き、経営に貢献するシステムを考え続けている。

Profile of CIO
◆ITベンダーに対して強く要望したいこと、IT業界への不満など
・日本のIT(情報技術)ベンダーは、ぜひ人材のグローバル化を推進してほしいと思います。グローバルなプロジェクトでは中国やインドのべンダーに仕事を発注せざるを得ません。しかも彼らは日本語が非常に堪能になってきました。日本の国力を維持するためにも、特に中堅ITベンダーは組織や人材のグローバル化を進めてほしい。

◆最近読んだお薦めの本
・『カモメになったペンギン』(ジョン・P・コッター、ホルガー・ラスゲバー共著、ダイヤモンド社)
リーダーシップとは何か、変化対応力とは何かが非常に勉強になります