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 検索エンジンを使って、サイトにトラフィックを集めたり、商品やサービスの販売をする方法が一通り分かってきたころに、多くの人が考え始めるテーマがある。それは「SEM(検索エンジンマーケティング)とSEO(検索エンジン最適化)のどちらに力を入れるべきなのか?」という問題だ。もっと正確に言うならば「SEOを上手にやることで、SEMにお金をかけないで済む方法があるのではないか」と期待し始めるのである。

 まず本題に入る前に、言葉の定義について簡単に整理をしておく。本コラムにおいて、SEOとは「あるキーワードが検索された際に、いわゆるアルゴリズム検索で自社のサイトが検索結果の上位に表示されるようにするための手法」を指す。一方SEMとは、米ヤフーの「スポンサードサーチ」や米グーグルの「アドワーズ」などのいわゆる検索連動型広告を指すものとする。

 SEOが魅力的な選択肢に映るのは、「SEO施策がうまくいってしまえば、もはや1クリックごとに広告費を払うSEMの必要はなくなる」と考えるときである。実際、このように考える人は欧米にもたくさんいて、それゆえ海外のSEMやSEO関連のカンファレンスでも、「SEM vs. SEO」は必ずと言っていいほど取り上げられる。そしてほとんどの場合、パネラーの意見は「SEMもSEOもバランス良く投資をするべきだ」でまとまる。

 これは決して、埋まらない両者の溝を覆い隠して、つつがなくパネルディスカッションを終わらせようという方便ではない。多くの人々が経験を踏まえてたどりつく結論なのである。このことを理解してもらうために、私はセミナーなどで「広告と広報の違い」に例えて説明をしている。言うまでもなく、SEMは広告であり、広報に例えるのはSEOである。

泉浩人(いずみ ひろと)
ルグラン代表取締役
泉浩人(いずみ ひろと)  1964年東京都生まれ。慶應義塾大学経済学部卒。米国ジョージタウン大学経営大学院修士課程(MBA)修了。三井銀行(当時)、フォード自動車を経て、2000年に独ベルテルスマン社のオンライン通販事業(bol.com)を立ち上げる。2002年からは検索連動型広告を手がけるオーバーチュアの日本進出に参画。同社の取締役サーチマーケティング戦略本部長として、広告主や広告代理店に対する教育やコンサルテーションに従事。2006年4月にルグランを設立。 SEM(検索エンジン・マーケティング)専業のコンサルティング型代理店として、大手から中堅・中小企業まで経営者の視点からサポート。著書に『Yahoo!, Googleの検索連動型広告を最大限に活かす SEM 成功の法則』(ソーテック社)がある。日経情報ストラテジーにて2010年7月号より「知で知を洗うネットマーケティング最前線」を連載中。ルグランのURL:http://www.legrand.jp/