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スマートフォンのシェア拡大はまだこれから

 中尾氏によると、中国全体でスマートフォンの割合はまだ2%程度だそう。スマートフォン以外の携帯電話が1000元程度のところ、HTCのラインナップは2500から3000元程度の価格設定となっており、若干値が張る。そのうえ残りの8割はNokia製のプラットフォームを愛用しており、移行にはまだまだ時間がかかりそうとの見方もあるようだ。

 しかしながら多くの店舗がiPhoneやAndroidを前面に押し出しているのは、こうしたスマートフォンがブランドとして認知されていて、店の信用に好印象を与えるからという事情も垣間みられる。売れているかは別として「Androidのある店はイケている」という認識が定着しているのは日本と少々現状が異なる印象だ。

 また、年々市場も活性化しつつある。中国でAndroid搭載端末を発売する主なメーカーはHTC、Lenovo、Samsung、OPPO(オッポ)、シャープ、Motorolaと多様。特にOPPOは女性ユーザーにターゲットを絞った実機デザインを展開するなど、消費者の選択肢は豊富である。

 ここで高性能スマートフォンの市場を牽引するのはやはり高所得者層。高所得者層なら不夜城でなく、正規版が手に入るキャリアのショップでお買い物をするに違いない。と、さっそくチャイナ・モバイルのショップを直撃してみた。

 ところがチャイナ・モバイルのショップは、休日だというのにあまり客が居なかった。中尾氏からは「高いですからね。」という当たり前の回答が。

 中国の携帯電話は現状SIMフリー。SIMだけSIM専門店で購入し、あとは値段交渉の利く店舗で安く買うというのが、所得の差にかかわらず当たり前の流れだそうだ。店舗そのものは盛り上がりに欠けていたものの、ここでもやはりスマートフォンが前面に押し出されており「これからはスマートフォンが主流だ」という意思表明だけは確認できた。

チャイナ・モバイルの店内。スマートフォン型ディスプレイに広告などを流している
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チャイナ・モバイルの店頭で見つけたK-touchのスマートフォン
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目を引くパッド系機器

 ショップと不夜城では両極端なので、さらに量販店に足を運んでその中間の状況を把握することに。ソニーのVAIOやLenovoのThinkPadなどお馴染みのブランド製品がならび、日本の光景と差がない。加えてAIGOやHuaweiといった日本ではあまり馴染みはないが世界的には知られたメーカーが軒を連ねている。

 量販店では不夜城のようなAndroid端末を前面に押し出すプロモーションはなく、売れ筋の携帯電話が中心という印象だ。

 ここで目を引いたのは携帯でもPCでもないパッド系機器のコーナーである。Amazonのkindle、ソニーのREADER、OPPOのEnjoy ebook readerといった電子書籍が1コーナーを占めていた。

 特にOppo Enjoy ebook readerはAndroidを搭載したE Ink採用端末だ。価格は日本円にして3万4000円程度ながら、閲覧メディアはPDFと汎用性が高い。動きも軽快で操作感も良かった。また、パッド系としてはcovia Smart Q5をはじめとした機器も注目されており、パッドという機器のジャンルの確立が感じられた。

Oppo Enjoy ebook reader。UIもオシャレ
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 小ロットで電子機器を生産することの多い中国プロダクト市場は、オープンソースでロイヤリティが発生しないAndroidの登場により、これまでにない盛り上がりを見せているという。これからも機器の種類は増えそうだ。