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上海Androidの会で交流

 2010年5月1日から開幕の上海万博に沸く上海には、Androidの開発や関連事業に取り組む人々が集う「上海Androidの会」がある。5月4日上海市内で開催した同会主催の勉強会では、Android用日本語入力ソフトのSimejiの開発者であるadamrocker氏を招き、在上海の日本人開発者や現地開発者との交流が図られた。

上海Androidの会勉強会の会場、上海中山公園ビジネスセンター
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 adamrocker氏は「Simeji栽培の技術」と題して講演。Simeji開発当初で採用していた技術の詳細にわたる解説や、Simejiに搭載の「マッシュルーム」機能を実現する「小細工」(adamrocker氏)などを説明した。参加者からは携帯電話以外の文字入力におけるUIデザインに対する氏の意見や、Symbian OSへのSimeji移植の可能性などの質問が寄せられた。

上海Androidの会 第3回勉強会の模様(写真提供:上海Androidの会 川村浩一氏)
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 上海Androidの会は、在中日本人同士がAndroid端末利用に関する情報を交換できる場を作ろうと、安徽開源軟件有限公司総経理の中尾貴光氏やNTTドコモチャイナの総経理である石井良宗氏が中心となって立ち上げたコミュニティだ。現在、メーリングリスト登録者ベースで70名ほどのメンバーがいる。

 Googleは中国をAndroid Marketのサービス対象にしておらず、Android Marketにアクセスできない端末もある。また、Googleのサービスを中国から使う場合、中国政府によるアクセス制限のため、自前のVPNを経由しなければならないといった独特の事情があるこうしたノウハウを披露しあうことを目的に勉強会が始まった。今後は中国人のAndroidユーザーや開発者とも交流を深め、Androidを通じた日本と中国との交流の架け橋になることを目指す。

 「メーカーやキャリアなどサービスの提供者側が盛り上がっているのが現段階。普及はまだこれからだが、日本と違いメーカーが市場開拓に積極的なので、もうすぐ結果は見えてくるだろう。例えばAndroidを搭載したセットトップボックスなど、以前はただ作ってみただけのような機器も多かったが、最近はUIの作り込みが繊細で、クオリティが上がっている。メーカーのどん欲さが伝わる出来だ」(中尾氏)。

上海Androidの会会長で、安徽開源軟件有限公司総経理の中尾貴光氏
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 また、中国ではキャリアやメーカーが独自に立ち上げた複数のAndroidアプリマーケットがある。こうしたマーケットで流通しているのはスキンやテーマといった着せ替え用コンテンツがほとんどだが、端末のシェアが広がればアプリのニーズにも幅が出てくるだろう。

 世界的にも端末のシェアが広がりつつあるAndroid端末が、上海でも序々に存在感を強めている姿が印象に残った訪問だった。

■変更履歴
4ページめ最後から4番目の段落で「中国ではAndroid Marketにアクセスできず、自前のVPN経由で日本製のアプリを入手しなければならないなど独特の事情がある」としていましたが、正しくは「Googleは中国をAndroid Marketのサービス対象にしておらず、Android Marketにアクセスできない端末もある。また、Googleのサービスを中国から使う場合、中国政府によるアクセス制限のため、自前のVPNを経由しなければならないといった独特の事情がある」です。お詫びして訂正します。本文は修正済みです。 [2010/05/24 22:36]