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 Windows Server 2008 R2には Webプラットフォームとして、インターネットインフォメーションサービス(Internet Information Services:IIS)の最新バージョンIIS 7.5が用意されている。IIS 7.5は[Webサーバー(IIS)]の役割をインストールすることで追加できる。

 ここで、IISの歴史について簡単に振り返っておこう。IISの歴史は非常に長い。最初のバージョン 1.0は、Windows NT Server 3.51向けにアドオン製品として無償公開されたものだ。当時は「Internet Information Server」という名前だった。その後、着実にバージョンアップを重ね、最新のIIS 7.5に至っている(表8)。

表8●IISのバージョン
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表8●IISのバージョン

IIS 7.5の機能強化

 ここからは、IIS 7.5で注目の新機能、強化された機能を見ていこう。

FTPとWebDAV拡張の標準搭載

 FTP Publishing Serviceは、Windows ServerにFTPサーバー機能を追加するIISのコンポーネントの 1つである。実は、Windows Server 2008のIIS 7.0と共に提供されたのは、IIS 6.0相当のFTP Publishing Service(以下「FTP 6.0」)であった。そのため、IIS 7.0にFTP(FTP 6.0)を追加するには[IIS 6管理互換]が必要で、管理はIIS 6.0版のIISマネージャーを使用する必要があった。また、サイトへのコンテンツのアップロードや、Webベースのコラボレーションで重要になるWebDAV(Web-based Distributed Authoring and Versioning)拡張は、IIS 7.0には含まれなかった。これらの機能は決して廃止されたわけではない。後述する IIS.netを通じて、「IIS Extensions」というリリース形態で製品からやや遅れてリリースされている。FTP Publishing Service 7.0 for IIS 7.0および WebDAVExtension for IIS 7.0である。ただ、提供形態がMicrosoftのほかの製品と異なるため、周知されていなかったようだ。

 IIS 7.5には、IIS Extensionsで提供されてきた拡張機能がいくつか、最初から組み込まれて提供されている。代表的なものがFTP 7.5とWebDAV 7.5である。

 FTP 7.5は、SSL/TSLベースの認証やデータ転送の暗号化、UTF8のサポート、IPv6対応など、新しいインターネット標準に対応したFTPサーバー機能をIISに統合する。FTP 7.5の管理インターフェイスと構成ストアは、IIS 7.5と完全に統合されており、IISマネージャーを使用して管理することができる(図38)。

図38●IIS 7.5に統合された FTP 7.5の管理用 GUI
図38●IIS 7.5に統合されたFTP 7.5の管理用 GUI
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 WebDAV 7.5もまた、IIS 6.0の従来のバージョンから完全に書き直されたモジュールである。WebDAV 7.5の管理ツールも、IIS 7.5のIISマネージャーに完全に統合され、メタベースではなく構成ファイルを使用するように変更された(図39)。また、IIS 6.0では、Webサービス拡張を介してサーバー単位でWebDAVを有効化していたが、WebDAV 7.5はサイトレベルで有効化することができ、IIS 7.5の承認規則とは異なる方法で、URLごとのオーサリング規則をサポートする。これにより、通常の HTTP要求に対するセキュリティ設定のセットと、WebDAVのセキュリティ設定のセットを別々に管理できる。

図39●WebDAV 7.5の設定
図39●WebDAV 7.5の設定
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