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 BSデジタル放送の第21・第23チャンネルの周波数を使う委託放送業務の認定申請受け付けの開始時期が近付いている。総務省は2010年4月28日に、認定申請の受け付けを6月頃に開始する方針を発表した。この認定申請の受け付け開始に先立ち、総務省は特別衛星放送(BSデジタル放送と東経110度CS放送)の委託放送業務の認定についての「放送法関係審査基準」の一部を改正する訓令案を作成した(発表資料)。改正の対象になっている項目を中心に、前回の認定申請の審査と今回の審査がどう変わるのかを総務省に聞いた。

 今回の改正案は、絶対審査基準に項目を追加したり、比較審査基準に追加および修正を加えたりすることを目的とする。具体的には絶対審査基準に「提供条件の説明および苦情などの処理」など3項目を追加する。「特別衛星放送事業者の説明などの徹底を求める声が出ていることなどを受けて、改正を行うことにした」(総務省)という。比較審査基準については、「広告放送の割合」「青少年の保護」「字幕番組の充実」「放送番組の高画質性」の4項目に設けた基準をすべて満たす申請を優先することを明確化する。

 一方、2009年の第二次比較審査(総合評価)において、ほかの項目よりも重視された「事業計画の確実性」の審査基準については、改正せずにそのままにする。「前回の考え方を変えない」(総務省)という。

 前回の比較審査では事業計画の確実性を、特に「事業開始後の収入の算出根拠の客観性および確実性」に重点を置いて行った。さらに新規チャンネルの立ち上げを目的にした申請については、チャンネルを構成する個々の番組に分解し、例えば過去に地上波で放送された際に「秀逸な視聴率を得たといった一定の実績が示された場合に限り、既存チャンネルと同様の方法により算定することにした」としている。前回の審査手法について総務省は、「既存チャンネルの開局を目的にした認定申請についても厳しい視点で審査をしており、新規チャンネルについての申請が不利というわけではない」と述べた。さらに、こうした前回の審査の手法を今回もそのまま踏襲するかについては、「前回の認定申請と状況が同じであれば、そういうことになる」と述べた。ただし前回の比較審査で「事業計画の確実性」の審査が厳しいものになった理由について、「ほかの項目では差のつかない複数の認定申請があったため。ほかの項目で差が付くのであれば、事業計画の確実性の項目はここまで厳しくする必要はない」という。今回の認定申請に手を挙げる委託放送事業者などの数や、同程度の内容の認定申請が複数あるかどうかで左右されることになりそうだ。また「無料チャンネルの開局を目的とする認定申請も、有料チャンネルと同等に扱う」と説明した。

 さらに今回の改正案では、東経110度CS放送に限り、標準テレビジョン(SDTV)放送について高精細度テレビジョン放送を「同順位とする」という項目が盛り込まれている。現在は高精細度テレビジョン放送の認定申請とSDTV放送の認定申請を比較審査する場合、前者が優遇されているが、これを改める。ただし、比較審査を行う際は、SDTV放送を「放送時間全体のうち5割でピュアハイビジョン放送を行う申請」として扱う。ピュアハイビジョン放送の比率が5割超の認定申請に対してSDTV放送の申請は、「放送番組の高画質性」の項目で劣後することになる。