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電波を出すのにお金がかかるって本当?

(イラスト・アニメーション:岸本 ムサシ)

  今回の回答者:
田沼 知行
総務省 総合通信基盤局 電波部
電波政策課 電波利用料企画室
課長補佐

 電波を出すのにお金がかかるのは本当です。電波を出す装置を無線局といい,無線局を設置するには原則として免許が要ります。免許を受けた人は「電波利用料」を国に支払う必要があるのです。こうした電波利用料制度は1993年4月に始まりました。

 無線局の免許を取るときには,免許申請手数料と電波利用料という2種類の費用がかかります。免許申請手数料は,免許の審査にかかる事務手数料です。どんな無線局でも免許は原則として5年ごとに更新するので,そのたびに支払うことになります。一方の電波利用料は,免許を受けた通信事業者や放送事業者,アマチュア無線のユーザーなどが,毎年支払う利用料です。

 電波利用料の金額は,無線局の種類や出力などによって変わります。例えば携帯電話の場合,無線局である端末などの台数のほか,利用している周波数帯域幅に応じた金額がかかります。具体的には,端末1台当たり年額250円,利用している周波数帯域幅1MHz当たり年額およそ8000万円を携帯電話事業者が支払っています。

 納められた電波利用料は,電波を正しく,かつ有効に使ってもらうためのさまざまな用途に使われています。主な用途としては,誰かが違法な電波を出していないかどうかを各地域にある総合通信局(総務省の地方支局)が監視する業務や,電波をより効率的に利用するための研究開発などが挙げられます。また,地上デジタル放送へ移行する際に必要な設備変更の費用などにも使われています。

 ちなみに,家電機器のリモコンを使う場合や,家の中でパソコンなどを無線LANでつないで利用する場合には電波利用料を払う必要はありません。リモコンや無線LAN機器などが出す電波は弱いため,免許が要らないからです。また,テレビなど電波を受けるだけの装置にも電波利用料はかかりません。