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 今回登場した企業は一度オープンレガシーに陥りながらも、その反省を学びに変え、オープンシステムのメリットを享受できるように体制を立て直している。以下、各社の学びを七つの施策で紹介する。オープンレガシーの範囲は広い。長期的に腰を据えて取り組むべきだ。

施策1:運用を立て直す

 最も大きな課題となっている運用フェーズ。10年越しでこの課題の解決に取り組むのがジスインフォテクノだ。2001年から運用の立て直しを指揮してきた石橋取締役は「障害件数はこの4年間で7割減った」と手応えを感じている。

 同社が立て直しの拠り所にしたのが、「ISMS(情報セキュリティ・マネジメント・システム)」と運用管理のベストプラクティス集である「ITIL(ITインフラストラクチャー・ライブラリー)」の二つだ(図1)。手順に沿って運用する文化をISMSで復活させ、続いてITILで運用品質を向上させるという2段階で立て直しを進めた。

図1●ジスインフォテクノはISMSとITILを使って2段階で運用を立て直した
図1●ジスインフォテクノはISMSとITILを使って2段階で運用を立て直した
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 ただしこれは当初からの計画ではなかった。ISMSを2004年2月に取得して手順を守る文化を取り戻せたものの、全社的な運用レベルはメインフレーム時代に及ばなかった。ISMSが機密性、可用性、完全性というセキュリティ分野に特化した規定だったことと、部門ごとに取り組んだためばらつきがあったからだ。

 そこで石橋取締役は2005年、ITILを取得することで運用の品質を高めることを決めた。

 ITILが規定する10個のプロセスのうち、同社はまず「インシデント管理」「問題管理」「サービスレベル管理」の三つを取得することに絞った。この三つを取得すれば、障害を日次で管理して原因分析を進めるというメインフレーム時代の運用レベルまで戻せると考えたためだ。エース級の人材を集めて現場主導の導入プロジェクトを進め、1年後に無事に取得できた。その後もITIL取得の取り組みを続け、今は「予防保守まで実施するなど、メインフレーム時代の運用レベルを超えた」という。