PR

 東京証券取引所(東証)の取引システム「arrowhead」は、売買注文に1000分の2秒で応答するなど、世界最高レベルを誇ります。その実現に向けては、経営陣はもとより、システム部門やITベンダーのそれぞれが「必ず成し遂げる」という強い意志をもって望みました。その結束力の裏側には、2005年12月に発生した「みずほ誤発注事件」の存在があります。裁判にまで発展した同事件の教訓が、arrowheadには生かされています。

東証・最新システム「arrowhead」稼働

写真●2010年1月4日、新売買システム「arrowhead」が稼働した
写真●2010年1月4日、新売買システム「arrowhead」が稼働した
記念セレモニーで鏡開きに望む関係者。左から2人目が東証の斉藤惇社長
[画像のクリックで拡大表示]

 東京証券取引所(東証)が2010年1月4日に稼働させた新システム、それが「arrowhead」です。売買注文に1000分の2秒で応答するなど、処理スピードは旧システムの1000倍以上になりました。その能力は、開発着手時に掲げた目標値より5倍も速いのです。

[IT Japan 2010]「ITをいかに使うかが、企業価値を左右する」---東証の鈴木CIO

東証が株式売買の新システムを全面稼働、処理性能600倍に

「遅延1ミリ秒以下を継続して達成」、東証CIOが新ネット環境をアピール

「新システムarrowheadは今日時点で100点の出来」東証斉藤社長が会見

「世界に冠たる株式売買システムが誕生した」東証の斉藤社長

富士通が超高速データ処理ソフトを新規開発、東証システムで稼働

システム全面刷新の真相

 東京証券取引所(東証)が2010年1月4日に稼働させた新システム「arrowhead」は、1000分の2秒という売買注文の応答時間など、世界最高レベルの機能を実現しています。しかし、なぜそれほどまでにarrowheadは高速なのでしょうか。それを目指したプロジェクトの実態に迫ります。

【真相1】東証システムのベンダー選定、18グループから勝ち残った富士通

【真相2】西室泰三 東証社長兼会長 インタビュー、「失敗を契機にすべてを見直す」

【真相3】10ミリ秒への挑戦、インメモリー方式で世界レベルの処理速度実現

【真相4】99.999%への挑戦、ノード3重化やバックアップ・サイト構築で信頼性確保

【真相5】6億件処理への挑戦、能力増強作業は1週間以内に完了

【真相6】システムの開発体制、丸投げ体質からの脱却を目指す

【真相7】システム開発の舞台裏、黒子に徹したNTTデータ、技術審査を支援

【真相8】開発プロジェクトの実像、覚悟を決めた富士通が社運を賭け挑戦

システム刷新への道

 世界最高レベルの取引所システムである「arrowhead」。従来の拡張予定を大幅に見直した結果です。見直しの契機になったのが、2005年12月に発生した「みずほ誤発注事件」です。事件後、東証がどうシステムの”あるべき姿”を求めていったのか。当時のニュースから、東証の判断をみてみましょう。

「世界で競争できるシステムを作る」、東証の新CIOが決意を語る

3カ年の中期経営改革と西室氏の留任を発表、システム投資は620億円

システム部門の組織再編へ、鈴木CIO配下にシステム要員を結集

次世代システムの構築スケジュールを公表、稼働は2009年4月以降

情報化推進体制を刷新、鈴木CIOを中心に新体制がスタート

次世代システム構築指針を改訂、6項目に整理

次世代売買システムは富士通が開発

東証が次世代開発ベンダーを富士通にした理由

「最高水準のシステムで魅力ある市場を創る」---東証の鈴木義伯CIOが講演

システム対策の横断組織「キャパシティ管理委員会」を設立

2007年度からの中期経営計画発表、ITに464億円を投資

次世代売買システム、総投資額は220億円

社長に元産業再生機構社長の斉藤惇氏、次世代システムの計画は「不変」

刷新の引き金となったみずほ誤発注事件

 東証の最新システム「arrowhead」が実現できたのは、皮肉なことですが、裁判にまで発展した「みずほ誤発注事件」が起こったからだともいえます。2005年12月に起こった、みずほの誤発注事件を振り返ります。

みずほ証券の誤発注問題、東証のシステムにも不具合

名証の売買システムにも東証と同じ不具合、いずれも富士通製

東証が売買システムの増強を前倒しで実施

みずほ証券の誤発注、問われるフェイルセーフ

東証が全銘柄取引停止、売り注文殺到でシステムが限界に

「システムの計画停止は適切な判断だった」、東証の西室会長兼社長

みずほ誤発注を巡る裁判の経緯

 2005年12月に起きた「みずほ誤発注事件」は、裁判にまで発展しました。2006年末の第1回口頭弁論から2009年末の結審まで、みずほ証券と東証はそれぞれ何を主張してきたのか。裁判経緯をまとめました。

みずほ証券の誤発注を巡る裁判がスタート

第2回口頭弁論、システム不具合の詳細はいまだ明らかにされず

第3回口頭弁論、バグのあったプログラムのソース・コードが次回法廷に登場へ

第4回口頭弁論、バグのあったソース・コードを東証側が提出せず

第5回口頭弁論、バグのあったソースコードの提出命令をみずほ証券が申し立て

第6回口頭弁論、みずほ証券が東証のテスト結果“原資料”の提出を申し立て

第7回口頭弁論、システムの詳細情報は法廷に必要ない?

第8回口頭弁論、みずほ証券が2つの「義務違反」を追加申し立て

第9回口頭弁論、「富士通の開発ミスの全責任は東証にある」とみずほ証券

第10回口頭弁論、「『現行と同一』では要件は定義されない」とみずほ証券が再主張

第11回口頭弁論、みずほ証券のジェイコム株誤発注裁判、12月19日に結審へ

第12回口頭弁論、「東証に全責任がある、過失相殺とはならない」みずほ証券が結審前に強調

第13回口頭弁論、みずほ証券-東証の株誤発注裁判、来年2月27日に判決

第14回口頭弁論、株誤発注裁判の口頭弁論が再開、初の証人尋問で東証職員が法廷に

誤発注裁判の判決、東証に107億円の賠償命令、過失は7割

東証社長は「主張はおおむね認められたが、責任7割は納得できない」

みずほ証券の株誤発注裁判、東証は控訴せず

株誤発注裁判、みずほ証券が控訴

株誤発注裁判、みずほ証券に続き東証も控訴

株誤発注裁判の判決に6割が疑問、ITpro緊急調査で判明