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 経営環境が大きく変化する中で、情報システムにも変革が求められている。最大の要件は、ビジネスやアプリケーションの変化に備えるプラットフォームの確立だ。ITベンダー各社はどんな基盤像を描いているのだろうか。インテルが主張する基盤像を紹介する。(ITpro)

 IT技術の変革が、過去30年間に大きな社会変革をもたらしてきた。メインフレーム時代の限られた情報処理から、クライアント・サーバー型の情報基盤に移行することで電子メールやワークフローといったシステムが登場し、企業における日常業務の生産性が高まった。

 その後に訪れたインターネットの爆発的発展は、個人が、いつでもどこでも自由に情報にアクセスし、加工・発信することを可能にした。そして現在の我々は、情報化社会から高度情報活用社会、つまり“スマートな社会”への大変革期を迎えている。

クラウドがスマートな社会が求めるサービスを支える

 これからの約5年間に全世界において、ネットに接続されるインテリジェントなデバイスの数は、現在の40億台から100億台以上に増加するといわれている。現時点でネットに接続されているデバイスの大半はPCや携帯電話だ。それが今後は、自動車や、家庭内機器、デジタルサイネージなど、より社会基盤に近い分野でインテリジェントな機器とネットワークとの相互接続が進展する。

 そこで生み出される膨大なデータを生かし高度に情報を活用することで、インテリジェントでスマートな社会が実現されていく。そのため2015年には、現在の8倍のストレージと、16倍のネットワーク、そして20倍のコンピュータ能力が必要になるとされる。

 こうした動きを可能するのが、「クラウドコンピューティング」という言葉で表される、新しいIT基盤の革新だといえる。新しいIT基盤を柔軟かつ効果的に運用するために、世界中で10億台の仮想サーバーがクラウドを構成し、スマートな社会が要求するITサービスを支えることになるだろう。

 増大するコンシューマ向けのサービスの分野では既に、そのサービスの規模と速い変化へ対応するために、クラウド的な技術の導入が進んでいる。

 こうした状況の中で、企業内情報システム部門は、大きな問題に直面している。すわなち、旧態依然とした業務プロセスと、そこに紐付けされた縦割りの情報システム群の存在だ。それらが、新たな時代に要求される、柔軟で、俊敏性があり、エネルギー効率が高く、より生産性の高い情報サービスの提供を阻害しているからだ。

部分最適なIT基盤の利用率は低い

 業務アプリケーションごとに部分最適化されたIT基盤は、リソースの有効な共有化ができず、全体的には低い使用率で運用されている。事業変革に合わせてシステムを建て増したり、M&A(統合・買収)などで異なるシステムを祖結合したりしたままに運用し続けたようなIT基盤が、IT予算の大半を消費し、新たな戦略的な投資を制限する。レガシーなシステムの維持・運用のために、貴重な人材が消耗し、新しいITアーキテクチャーの教育と実務経験が不足していく。

 一方でユーザー部門は、激しい社会変化へ対応するための新たなサービス、例えば、より速い意思決定のためのBI(ビジネスインテリジェンス)や、柔軟なCRM(顧客関係管理)システムなどを希望する。しかし、レガシーに縛られた情報システム部門は、バックログを抱えつつ新規のプロジェクトを効率よく支援することが難しい状況にある。

 仮に、新規プロジェクトを立ち上げたとしても、統合的で長期的な視野に立ったエンタープライズアーキテクチャー(EA)の欠如が、新たな部分最適の縦割りシステムを生み出す結果になっている。加えて、クライアントからサーバーまでの企業ITビジョンの欠落が、例えば購入価格のみを優先し性能が不十分なハードの導入につながり、最終的に社員の生産性を低下させTCO(所有総コスト)を押し上げている。

 さらに、環境問題などの新しい外的要因の登場で、情報システム部はIT機器の集約やエネルギーコストの削減にも取り組まなければならなくなった。より高度化する情報漏えいの脅威やコンプライアンスへの対応にも、情報システム部は率先して取り組まなければならない。

 こうした企業における情報システム部門が抱える多くの課題に対しても、クラウドコンピューティングという新しいIT基盤が解決の道を示唆する。ではなぜ、クラウドが企業情報システムが抱える課題を解決できるのだろうか?

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