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 財務省が9月1日に発表した2011年度一般会計の概算要求額は、96兆7465億円と過去最大だった。このうち、各省庁のIT関連施策での要求額を見ると、IT産業の国際競争力強化やエネルギー効率を高める近未来都市「スマートシティ」構築関連の事業に注力する傾向が明らかになった。

 各省庁のIT関連施策のなかで、要求額が最も大きいのが厚生労働省の「年金記録に関する紙台帳とコンピュータ記録との突合せの促進」である。10年度予算の約2倍に相当する876億円を要求した。

表●各省庁の2011年度予算概算要求に盛り込まれた主なIT関連施策
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表●各省庁の2011年度予算概算要求に盛り込まれた主なIT関連施策

 これに次いで金額が大きいのが、総務省の「ICT(情報・通信)産業の国際競争力の強化」である。要求額は512億7000万円で、10年度予算よりも約50億円増えている()。国際競争力強化のための施策には、最先端の光技術や次世代通信衛星技術などの研究開発・標準化や、日本発のデジタルコンテンツのグローバル展開などが含まれる。研究開発・標準化事業では364億7000万円、デジタルコンテンツのグローバル展開では18億3000万円を要求した。

 総務省のIT関連施策で目立つのは、電子自治体とブロードバンドサービス関連の事業。「電子自治体の推進」での要求額は15億6000万円と、10年度予算よりも約8億円増加している。このうち10億3000万円を占めるのが自治体クラウドの推進だ。業務連携基盤の構築や実証実験など自治体クラウド導入に向けた事業を展開する。

 ブロードバンドサービス関連では、2015年ごろまでに全世帯でブロードバンドサービスを利用可能にするという「光の道」を整備するために、31億3000万円を要求した。これは10年度予算の1億1000万円から約30倍の額である。